はじめに
渋谷区のカールハンセン&サンのお店に行ってきました。
自分の好きな木製チェアがてんこ盛りです。
時間の洗礼を受けてなお現在に残っている製品に納得です。
機能的かつ美しいデザインのチェアがいくつもありました。
・よろしければこちらも 「インテリアショップ・家具店等 ショールーム巡り まとめーIndex」(記事はこちら)
Carl Hansen & Son
1908年創業のデンマークの家具メーカーです。
公式サイトによると、1940-50年代に、デザイナーのハンス J. ウェグナーを迎えて有名なY chair (wishbone chair)等、現在も生産が続く代名詞ともいえるチェアが続々と作られたとか。
「どこかのマンションのショールームで見たぞこれ!」と思うような個性あふれる品々が沢山です。
北欧のメーカーらしく、「Sustinability」に関しても徹底的にこだわっています。
使用する木材は基本的にデンマーク国内の森林から採られています。また、のちに出てきますが、紙(パルプ)で出来た繊維で作られた座面も、自然に還る素材です。
Carl Hansen & Son flagship store Japanへ
ショールーム(フラッグシップストア)は、渋谷区にあります。
↑;外苑西通り沿いの交差点角にあります。
最寄り駅は、地下鉄 外苑前駅 になります。
↑;2フロアにまたがる大きなガラスパネルの外壁のお店です。開放感があって、自分のような地方の人間でも入りやすい雰囲気。
事前に公式サイトを見て、ぜひ直接チェックしてみたかったのはCarl Hansen & Sonのアイコンともいえる
Y chair (Wishbone chair)
です。
↑;入口に置かれている椅子。営業時間等を記したパネル置き場として使われていました。写真撮った時には気が付きませんでしたが、これY chair でした。
店内に入ると、スタッフの方が挨拶で出迎えてくれました。「ちょっと、見に来たのですが・・・。」で、OKでした。
ダイニングチェアやテーブルを主に見てみたいと告げると、丁寧に案内していただけました。ありがとうございます。
↑;店舗は1階と2階の2フロア。一階入口すぐにはテーブルとチェアの展示。テーブルは、PK52 professor deskと呼ばれるもの。大学で用いるテーブルとしてデザインされたものとのことですが、こうやって食器等と一緒に展示されれば、ダイニングテーブルとして全く違和感ありません。
この写真では分かりにくいですが、真横から見るとスチールの脚とフレームの上に、天板が浮いているように見える作りになっています。
↑;一階のラウンジチェア群やソファの展示。新居はスペースの関係でストレートのソファ一つしか置けそうにありません。もし広いリビングならソファ+ラウンジチェアの組み合わせはカッコいいなあと・・。(ここにも、ルイスポールセンのスタンドライトが。)
↑;階段のある吹き抜けの壁面には、代表作のチェアが掛けられています。「THE FIRST MASTERPIECES」の文字が。ハンス J. ウェグナーの初期の代表作群で、1950年代に発表されて、現在においても販売されているという、タイムレスな作品。(Y chairは真ん中の椅子です。)
↑;二階の様子。決して「広大」ではないショールームですが、余裕ある配置で代表作はきっちりと展示されていました。
さて、最も見てみたかった Y chairへ。
↑;ナチュラルカラーのフレーム。座面は「ペーパーコード」と呼ばれるパルプ繊維で編みこまれています。網目もきれいで芸術的。これいいなあ・・・。
↑;Y chair。別角度から。ペーパーコードと聞くとなんだか軟弱な素材の様に聞こえますが、耐久性も十分とのこと。実際に座ってみると、思ったより硬質な座り心地です。が、一方でハンモックのようなぶら下がり感もある不思議な座面。
↑;Y chair (Wishbone chair)の色違い。ダークブラウンも落ち着いた雰囲気です。 Wishboneとは、鳥類の骨格の「Yの字型の骨(叉骨)」の意。1949年にデザインされて生産開始は1950年。すでに60年以上の歴史のあるチェア。
↑;丸テーブルに原色っぽい塗装であわせれば、これはこれでポップで軽快な感じにもなります。クッションと「Yの字」のパーツが腰をサポート。
Y chair (CH24)だけでも十分堪能しましたが、ほかの椅子も見ていきます。
↑;手前は、CH20チェア。同じくハンス J. ワグナーのデザイン。奥のY chairとならべても、脚のシルエット等は似ています。
↑;左は折りたためるMK99200.革のパーツがいい味です。右はCH88チェア。
↑;CH29. 一見「パイプ椅子」のような形状ですが、これは折りたためません。海外の椅子は座面が440mm以上のものが多いのですが、自分は上背があるため国産の椅子よりしっくりきます。
↑;大きめのダイニングテーブルに、多種のチェアがセットされています。実際にテーブルを前にしての座り心地をチェックできます。
↑;座面・背板に積層合板を用いた CH33チェア。 無垢材一辺倒だった自分ですが、天童木工や、ハーマンミラーを見てきて、合板も十分選択肢だと最近は思っています。薄くて強い性質を生かしてデザインの自由度はアップします。
↑;同じCH33チェアですが、座面がウォールナットで、フレーム・脚がビーチというツートン仕様。この雰囲気は自分のツボです。欲しいですね・・・。
↑;奥は、CH36. 手前が、CH23. いずれも「ペーパーコード」の座面仕様です。
↑;アームレスト付きの CH26. ウォールナットの色合いと、黒の革クッションの組み合わせなので、重厚な雰囲気になっています。座り心地も非常に良かったです。
↑;ソファの展示は少なかったです。 CH163 Sofa. スクエアで薄めのデザイン。木のフレームのソファを探していますのでチェック。
まとめ
Carl Hansen & Son Flagship store Japan に行ってきました。
このショップに来るまでは、北欧の家具は、あまり木材を前面に出さずに金属や樹脂などの無機素材とファブリックを組み合わせたものが多いと思い込んでいました。
しかし、Carl Hansen & Sonの製品は、木材の存在感があります。デザインテイストは少し違うかもしれませんが、本邦の木工・家具メーカーに近い雰囲気もあるかもと感じました。
チェアに関しては、今回の目的であったY chair以外にも、Masterpieceと呼べる商品群を直接確認できました。
最初にも記しましたが、Carl Hansen & Sonの製品は「時代を超えて長い間生き残ってきた普遍的な作品」だと思います。
購入候補となりそうなチェアのめぼしも付けることが出来ました。おすすめのショップです。