はじめに
北朝鮮が核実験を繰り返しています。
以前、毒ガスによる攻撃に対して個人で何かできることはないのかについて少し調べて記事にしましたが、今回核兵器に関して調べてみました。
なんとなく、核兵器というと、
「撃たれたたら終わり。むしろ一瞬で蒸発して苦しまずに死にたい。」
みないなイメージがあったと思いますが、そうでもないかもしれません。
準備できることはありそうです。
北朝鮮が持つ核弾頭;その数と威力
北朝鮮が持つ核弾頭の数は諸説ありますし、おそらくこの瞬間にも増加しているのでしょう。
各国の2017年1月時点での推定核弾頭数
ストックホルム国際平和研究所(STOCKHOLM INTERNATIONAL RESEARCH INSTITUTE)のサイトより
上記国際機関の推定では10~20発ということになります。
ワシントンポスト2017年8月8日 記事から
ワシントンポスト紙は2017年8月の記事では30~60発としています。
まあ、本当のところは計り知れないですが、数十発 といったところでしょうか。
そして、その威力ですが直近6回目の実験からは50~70キロトンではないかとされていますが、現在保有し実戦配備している弾頭はそこまでの威力はないのではないかと推定します。まあ、これもざっくり 数十キロトン と仮定します。
追記;後日100キロトン以上の核出力があったのではと修正されています。しかし、実戦配備されている多数の弾頭はそれより出力が落ちるのではないかとは思っていますが。
核爆発の威力別の建物・人体に及ぼす影響は
昔テレビ番組かなんかでみたような記憶はありました。
例えば
「広島の場合、爆心地から〇〇メートル以内では、人体は○○となり、□□メートルだと、建物は半壊で・・・、××メートルだとこれぐらいの火傷を・・・。」
っていうやつです。
この手のデータの客観的なものがないかなと探してみると、色々出てきました。英語が得意な方は原著を当たってください。
以下、英語いまいちな素人人間の解説ですのでご了承を。
Radiation Injury From A Nuclear Accident Or Terrorist Attack
このPDFファイルは、アメリカネブラスカ大学の外科系の研究所(研究室?)が作成したプレゼンテーションファイルです。
核爆弾がどのようにして人体に影響を与えるのかが、細かく記載されています。
核爆弾の影響としては、「爆風・やけど」「放射線」のせいでケガを負ったり、死亡したりすると予想していたのですが、もう少し詳しく記載されています。
また、過去の例(我が国の例含む)も載っていますし、放射線を浴びたあとの医学的な記載も多数です。
ただ、そのあたりは今回の主眼ではないので割愛します。
「核兵器の威力」と「爆心地からの距離」と「与える影響」に関しては、このファイル中に一つだけ表がありました。
それがこれです。
この表によると、北朝鮮が持っているであろう弾頭数十キロトン~100キロトン程度というのは、ちょうど、表の2段目と三段目の間位になりそうです。
すなわち
- 爆発による火球の半径500m~1Km程度
- 建物などの完全破壊されてしまう距離;2-3km程度か
- 致命的な放射線を浴びてしまう距離;2km前後か。
- 大やけどを負う距離;5km~10km程度か。
- 窓ガラスが粉々になる距離;10km~20km程度か。
と予測されます。
この数字をみると、なんだが絶望的な気分にはなるのですが・・・。
Planning Guidance for a Response to a Nuclear Detonation
アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)が作成したガイドラインです。一般市民向けというよりは、むしろ消防(救助隊)等の行政向けのガイドのようです。
参照;FEMA公式サイト
参照;FEMA 「Planning Guidance for a Response to a Nuclear Detonation」 のPDFがDLできるページ
このガイドラインでは、爆心地からの距離別(つまり被害別に)
- Light damage zone(LDZ)
- Moderate damage zone(MDZ)
- Severe damage zone(SDZ)
の三つにエリアを分類しています。この分類は、いわゆる災害医療の際の「トリアージ」の考え方に近いなあと思います。
つまり、LDZ内の人々は軽症であり治療なしでも生き残れるが、一方SDZ内の人々はもはや手を尽くしても生存の可能性は少ないと考え、資源を集中すべきはMDZの人々だと考えているものと思われます。
参照;Planning Guidance for a Response to a Nuclear Detonationより
上の図は、10キロトンの核爆発が「地表」で起こった場合の被害をざっくり上述の3ゾーンに分けて塗り分けています。これによると、距離と被害の関係は下記の様になります。
- 中心から半径0.5マイル(約800m)までの爆心地はSDZの判定。
- 中心から半径0.5マイル~1マイル(0.8~1.6km)までの距離はMDZ。
- 中心から1.6km以遠はLDZ。
- 黄色いLDZでは、窓ガラスが割れるが、医療なしでも生存可能。
- オレンジのLDZでは、建物の損害があり、電柱が倒れ、自動車がひっくり返り多くの重症者がいる。 が、医療の介入で多くの命が救える。
- 茶色いSDZでは、ほとんどの建物は倒壊し、放射線の影響で近づくことはできない。生存の可能性は少ない。
つまり10キロトンクラスならば1.6km以遠にいれば、助かる確率は結構ありそうです。
NUKEMAP
米国ニュージャージーの大学(Stevens Institute of Technology)が作成したGoogle map上で動くソフトです。
これは、かなり簡単に操作ができて、地図上のどこでも爆心地に設定してその爆発の影響範囲をシミュレーションすることが出来ます。
NUKEMAP 2.5;http://www.nuclearsecrecy.com/nukemap/
操作は簡単です。
1.地図上のマーカーを「ドラッグ」して任意の場所に爆心地を設定します。
2.核爆発の威力を入力します。キロトン単位です。
3.Detonateボタンをクリックします。
これだけです。
実は細かいオプションがあって、爆心を地表に設定するのか、上空何メートルに設定するのか等詳細な設定も可能ですが、今回は省略します。
一般的には、ミサイルの標的は、行政・立法の中心、重要な軍の施設、空港、港、発電所等が狙われやすいとされていますので、例えば、
1.国会議事堂をターゲットに。
2.核出力は実戦配備レベルを想定して20キロトン。
3.広島等と同様に地表すれすれではなく上空での爆発(火球が地面に接しないぎりぎりの高さ)と想定で入力してみます。
↑;こんな感じになります。
- 火球(火の玉)半径200m;国会議事堂上空をすべて覆いつくす大きさです。
- 衝撃派や圧力で頑丈なコンクリート製の建物も倒壊しほとんどの人が死んでしまう加圧がかかるエリア;半径770m;霞が関の官公庁はほとんど壊滅。
- 500レム=5svの放射線を浴びるエリア(医療処置無しでは50-90%が数時間から数週で死亡するエリア;半径1.41km;六本木、赤坂、麹町、半蔵門、日比谷等。
- ほとんどの住宅が損壊するエリア;半径1.89km;四谷、新橋、市ヶ谷、青山1丁目、東京駅、大手町、銀座等
- 遮蔽物無い場合100%3度熱傷(やけど)になるエリア;半径2.27km。
これまた、想像したくないレベルです。
もう一つ例を。
1.米軍横田基地
2.核出力は直近の実験と同じ120キロトン。
3.建物の破壊よりも、放射性降下物が大量に発生する地表での爆発(冬場の想定で北西の風7m/s程度
で入力してみます。
先ほどと同様に爆心から2-4kmは、放射線、爆風、熱線によるやけど等は、やはり同心円状に影響が出ます。
地表近くでの爆発の場合いわゆる「死の灰;Fallout」と呼ばれる放射性の降下物も大量に生成されてしまいます。それが風に流されると、都内や千葉県の方まで到達してしまいます。
以上、NUKEMAPの使い方でした。
ちなみに、このサイト以外にも、「nuclear weapons」「nuclear blast]
「calculator」等のワードで検索すると様々なサイトがヒットしてきます。
で、これらのサイトの根拠となるデータもありましたが、かなり古くて専門的で読解困難でした。参考までにリンクを置いておきます。
「The effects of nuclear weapons」;https://nnsa.energy.gov/sites/default/files/nnsa/inlinefiles/glasstone%20and%20dolan%201977.pdf
1977年の米国防総省のレポートです。大量のグラフや図表がありおそらくこれを基に距離や核兵器の威力別の影響の計算が可能なのだとは思いますが。
物理学等を専門にされる方なら読み解けるのでしょうか。
「数十キロトンの核爆発一回なら、生き残れるチャンスも・・・。」
これは、ここまで見てきた上での、自分の超楽観的な感想です。
というのも、これまでは「核兵器で都心を攻撃されたら関東平野吹っ飛ぶ」位に考えていましたが、それは旧ソ連の100メガトン級の核爆弾「Tsar Bomba」レベルの威力が必要で、この弾頭はなんと30トン近くありICBMでは発射できないような代物だとか。
そうはいっても、もっと小型の弾頭であったとしても、たまたま屋外にいて前触れなく爆発した場合は、残念ながら半径数キロ内にいた場合、放射線・熱線による即死あるいはがれきの下敷きや飛んできたガラス片による外傷等で数日~数週で死んでしまいそうです。
しかし、もしJアラートがそれなりに機能して5分程度逃げる余裕があれば、
- 地下へ逃げる
- 地下がだめでも、熱線によるやけどや爆風で飛び散ったガラス等の破片を避けるべく頑丈な建物の窓の少ないエリアに逃げる
といった対策が出来るかもしれません。100%助かる方法はないでしょうが、助かる確率を上げる方法を知っておく必要がありそうです。
核兵器・核ミサイル攻撃への対応マニュアルについて
これに関して有名なのは、わが政府の
です。
同サイトの「武力攻撃やテロから身を守るために」というパンフレットがPDFでダウンロード可能です。
まずは、この一枚だけでも読んでおくことが薦められると思います。一番重要なことが書かれてはいるはずです。が、内容はかなり簡潔な感じ。
子供たちに教えるには、確かにこれぐらい簡潔な説明でないと覚えきれないかもしれません。
しかし、
- それぞれの対策の推奨の根拠や、その対策をとることでどの程度危険を回避できるのか?
- 実際上述したような数十キロトンから100キロトンレベルの核爆発が都市環境で起こった場合、どのような被害想定をしていいのか
といったようなところは分かりにくいなあと思います。
それで、東西冷戦や9.11のテロを潜り抜けてきたアメリカのマニュアルはどうなっているのだろうかと思って少し探してみました。
いくつかありましたので、参考になれば幸いです。
Plan Ahead for disasters https://www.ready.gov/
アメリカ合衆国国土安全保障省;Department of Homeland Security(9.11を受けて2002年に設立された)が作っているサイトです。
核攻撃だけにとどまらず、各種自然災害、生物兵器・化学兵器テロ等あらゆる災害(Hazards)に対する事前の準備、実際に遭遇した時の対応等を市民向けに説明しています。
このサイトがありがたいのは、なんと英語だけでなく世界の主要言語に対応しているところです。日本語もあります。
https://www.ready.gov/
このサイトの一番したまでスクロールダウンすると、言語選択(Lauguage)がありますので、「日本語」を選択すれば日本語で記事を読めます。(が、英語版の方が記事が充実している模様)
日本語で作られているのは利点ですが、上述内閣官房のパンフレットに載っていないプラスアルファの情報としては、
- 地下以外にも「数階建て以上の建物の中心」という選択肢がある。
- 「目標は、多くの壁や、厚いコンクリート、レンガ、土によって、屋外の放射性物質とあなたとの間にできるだけ距離を置くこと」である。
- 「放射能のレベルは核爆発後は大変危険ですが、急速に減少していきます。」とのこと。
- 「関係当局から指示がない限り、少なくとも24時間屋内に留まるものと考えてください。」と、具体的にどれぐらいとどまるべきかの指針もある。
- 「家族と離れ離れになっている場合でも、あなたが現在いる場所に留まってください。核爆発による影響を受けた場所で全員にとってもっとも安全な場所は、屋内です。屋内にいることで、命が救われることがあります。」
- 「放射能のレベルがもっとも高い間は、屋内に留まり、屋外の放射性物質を避けることがもっとも安全です。」
- 「一番外側の衣類を取り除くことによって、最大90%の放射性物質を取り除くことができます。」と、具体的効果について言及がある。
- 「できれば、大量の石鹸と水を使ってシャワーを浴びて、放射能汚染を取り除きます。皮膚をごしごし洗ったり、引っかいたりしてはいけません。
シャンプーまたは石鹸、そして水で洗髪します。コンディショナーを使うと、放射性物質が髪の毛に結合して簡単に洗い流すことができなくなるので、使ってはいけません。」と具体的な身体の除染方法の記載がある。 - 「そっと鼻をかみ、さらに濡らした清潔な布で、まぶたとまつげを拭きます。そっと耳を拭きます。」・・・これも具体的。
- 「シャワーを浴びることができない場合は、市販の拭き取りティッシュや濡らした清潔な布を使って、衣服で覆われていなかった皮膚を拭きます。」・・・ここまで記載があると、いかに体についたホコリを落とすことが重要かが伝わってくる。
少し詳しい解説を得ることが出来ますが、それら対策のバックグラウンドのデータや根拠はやっぱり分かりません・・・。
Are You Ready? An In-depthe Guide to Citizen Preparedness.
アメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁(FEMA)作成の市民向けのガイドラインです。
核兵器対策だけでなく、幅広く災害に対応する方法が記載されています。
204ページにわたるボリュームのある内容です。
左;表紙 中;自然災害>津波対策の章 右;テロリズム>核爆発の章
さて、この「核爆発」の章からあまり知らなかったことや重要そうなことをピックアップしていきます。
- 核爆弾が起爆する高度によって爆風の威力が変化する。;同じ核出力の弾頭でも地表すれすれよりも、一定の高度で爆発するほうが爆風の威力は強くなる。・・・一般的には空中で起爆することが多いらしい。
- 爆心地の下の状態も重要;障害物のない平坦な土地であるほど爆風の影響は強くなる。・・・都市部ではビルや建物が、山間部では山・丘・谷が、爆風の威力を弱めてくれるかもしれない。
- 爆心地の構成物質(Materials)も重要;ある種の物質は核爆発によって放射性物質(Radioactive)に変化し、空気に載って伝搬する。Fallout;死の灰と呼ばれる。・・・爆発で放出された中性子が他の原子に衝突すると不安定な放射性同位元素が生成されるとか・・・。
- 気象状況;風の強さや方向が、「死の灰」の広がる範囲やスピードに影響する。
- 死の灰について;核爆発が地表に近いほど大量に発生する。放射性物質は爆心地近くで超高温(数百万度)にさらされて蒸発し、キノコ雲となって上昇。やがて冷えて微粒子となり地表に降り注ぐ。 核爆発の直接の爆風がとどかないような距離にいたとしても、死の灰はかなり遠方まで届く。・・・上述のNUKEMAPでのシミュレーションの様に結構風下に広がる。
- 核攻撃がありそうな場合、核兵器のターゲットになりそうな施設から離れることが推奨される。・・・これは実際難しいが、米軍や自衛隊の基地の近くとか、霞が関とかからは離れた方がいいのかもしれない・・・。
- 核攻撃のターゲットになりそうな施設; ミサイルサイト、軍事基地、政府の中枢(首都、州都等)、輸送・通信センター、製造・産業・技術・金融のセンター、製油所、発電所、化学プラント、港湾・空港・・・都市に住んでいれば、実際避けようがないが・・・。
- 放射線や死の灰から身を守る三要素;「距離」、「遮蔽」、「時間」 が重要
- 距離;死の灰から離れれば離れるだけ良い。家や会社の地下空間は、一階よりも望ましい。 地下がだめなら、ビルの中層~高層も良いだろう。 平らな屋根には死の灰が積もるので、最上階は避けた方が良い。・・・タワマン最上階はピンチってことか・・・。
- 遮蔽;より重く、より密度の高い物質であればあるほど放射線を遮蔽する。コンクリート、レンガ、本、土等。・・・壁際に「本」を積んどくのも気休めになるかもしれない・・・。
- 時間;死の灰の放射線は速やかに減衰してゆく。2週間経過すれば最初の放射線レベルの1%にまで減少する。・・・チェルノブイリとかは、数十年とかへたすると何千年・何万年と暮らせなくなるって聞いた気がするが、核爆発の死の灰の放射能は意外と半減期が短いってことらしい。 別の文献では7時間で10%になるとするものもあった。(49時間で1%)実際、広島・長崎では何の問題もなく人々が暮らしているし。
- あらかじめ、家、職場、学校の近くでシェルターあるいはシェルターになりそうな場所を見つけておく。地下鉄・トンネルや、地下室のある建物、高層ビルの中層かつ窓のない部屋等が候補となる。・・・これはすぐできる対策。最近のマンションは円形に部屋があって中央にエレベーター等の共有部があるパターンが多そうなので、緊急時はそういう内廊下にとりあえず逃げるのもありかもしれない。 職場近くの地下鉄や地下の商店街・駐車場等を見つけておくことも重要かもしれない。
- 集合住宅に住んでいる場合、その建物で一番安全な場所を管理者や所有者とシェルターとして使うことについて話し合う。・・・これは、管理組合で検討してもいいことかもしれない。
- 爆風に耐えるシェルターと、死の灰からの放射能を遮断するシェルターと分けて考える。後者は特別に専用に作られたものでなくとも、十分な厚さの屋根と壁があれば役立つ。
- 攻撃警報が発令されたら;できるだけ早く、可能なら地下に避難する。
- 屋外にいてすぐに屋内に逃げられないならば;
- 閃光を見ない。失明する。
- なんでもいいから防護になりそうな影に隠れる。
- 地面に伏せて頭部を守る。爆心から距離があれば爆風が襲来するまで30秒以上かかることもある。
- 爆心から遠く離れていたとしても、できるだけ早く「シェルター」に避難する。死の灰が風にのってやってくる。
- 核爆発後
- 放射性物質(死の灰)の減衰率は一定だが、大きな爆弾であるほど大量に降ってくる。また、爆発が地面に近いほど大量となる。場合によっては、一か月ほどシェルターにこもる必要がある。・・・一か月は無理だ・・・。
- 死の灰の80%は24時間以内に降ってくる。
- とはいえ、影響をうけたエリアのほとんどにおいては、数日後にはシェルターから出て避難できる。・・・数日ならなんとかなるかも・・・。
構造・素材別の放射線の防御能力
上述の1977年の古い文献(The effects of nuclear weapons)からですが、2つ表が掲載されています。
↑;これは、最初の爆発時に放出される放射線を素材別にどの程度軽減できるかを示しているようです。 これ見てもやはり地下が最強の様です。 爆発時の最初に放出される放射線に関しては、高層ビルの上層階はいまいちダメみたいです。
↑;今度は、最初の爆発から遅れてその後にやってくる「死の灰;Fallout」における各素材・構造別の透過率です。地下や、厚いコンクリートが強いのは爆発時放射線と同じですが、ビルの上層階もかなり良さそうです。
まとめ
屋外にいるときに、核兵器が頭上で炸裂したらやっぱり助からない可能性の方が高そうです。
が、広島においても、爆心から数百メートルにいた人も地下室にいたおかげで助かった人もいたとか。
また、せっかく最初の放射線や熱線・爆風をまぬかれたのにその後の「死の灰」で放射線を食らうのはもったいない話です。
残念ながら、日本にはいわゆるシェルターはほとんど整備されていません。
しかし、爆風用シェルターでなく、死の灰を避ける用途のシェルターならば、身近な地下空間や頑丈な大きなビルがその代用になる可能性は高いです。
あらかじめ、いざというときに逃げ込める場所のめぼしを付けておくことは、今からでもやっておく必要がありそうです。
あと防塵マスクも大事です。なければハンカチとか布でもいいので、死の灰を吸い込まないようにするのも大事だそうです。
数十キロトンの弾頭を数十発ならまだましですが、これが、メガトン級の弾頭が数百発になると・・・本当に狭い日本に住んでいる限り逃げ場はなさそうです。そろそろこの辺にしておいてほしいところです・・・。