電磁波パルス(EMP)や太陽フレアから電子機器を守る。 ファラデーケージについて

自作Faraday cage EC生活
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はじめに

今回の記事は正直、あんまりクオリティー高くない内容です。根拠となるデータも少なくWeb上からかき集めた記事を総合して、自己満足な「図工」でファラデーケージを自作した内容になっています。すみません。

 

良ければこちらの記事も御覧ください。

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電磁波パルス攻撃や太陽フレアによる磁気嵐の危険

北朝鮮の核攻撃や化学兵器攻撃に対して、焼石に水かもしれないと思いながらも自分でできるレベルのことを調べてきました。

その北朝鮮は、核兵器を高高度で爆発させることによる電磁波パルス攻撃を予告しています。

また、最近も太陽フレア爆発なる自然現象がありました。

これらはどちらも、強力な電磁場で電子機器の破壊・誤作動や停電を引き起こすと言われています。

一説ではアメリカの上空数百キロメートルで核爆発を起こせば、爆風や放射能汚染をほとんど起こすことなくインフラを破壊し、食料供給等の混乱や経済の混乱を通じて結果として人口の半数以上を死亡させるこが出来るとか。

脱文明的(北斗の拳とかマッドマックスな感じ?;古い?。知らない人すみません。)なことになってしまうという人もいます。

そこまで広範囲な攻撃だった場合、たとえ何らかの方法で自分の携帯やスマホ、PCが助かってもどっちみち、電力網・通信網が破壊されてしまえば何の役にもたたないなあとは思いながらも、自分の電子機器が助かる方法はないのかと探していたら、

  • ファラデーケージ(Faraday cage)。

という用語が出てきたました。このケージ(籠)の中に守りたい電子機器を入れておけば、EMP攻撃から防御できるというのです。

少し調べて、自作Faraday cageを作って、データをバックアップしているHDDや、予備用の携帯、登山用のGPS、登山用のソーラー発電機、非常用ラジオ等を格納してみようと思い立ちました。

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ファラデーケージ(Faraday cage)とは

Wikipediaによると

ファラデーケージ(英語: Faraday cage)とは、導体に囲まれた空間、またはそのような空間を作り出すために用いられる導体製の籠や器そのものを指す。導体に囲まれた内部には電気力線が侵入できないため、外部の電場が遮られ、内部の電位は全て等しくなる。また、内部に電荷を持ち込むと、電荷はファラデーケージの表面に分布しようとするため、ファラデーケージの側に移動する。イングランドの物理学者マイケル・ファラデーが発見した性質であり、ファラデーの籠、ファラデーシールド(Faraday shield)とも呼ばれる。
電界や帯電量などを計測する為に計測器と組み合わせて使用されるほか、電磁波シールドの基本構造でもある。

手短にいえば、「電導性の物質で囲まれた空間・籠」ということ。

海外のサイト等もいくつか見てみると、素材に関しては

  • 電導性があればOK(銅やアルミでもOK)
  • 電導性だけでなく強磁性出ないとダメ(鉄やニッケルでないとダメ)

等、いろいろと書いてあって本当のところは分かりません。電導性だけでOK説のサイト等では、単にアルミホイルを段ボールや木製の箱に張り付けただけで完成としているものもありました。

しかも、実際に効果があるのかに関しての検証はなかなか実施が難しいようで、効果まで検証したサイトはあまり見つけることが出来ませんでした。

代替的な検証としては、携帯電話やラジオ、無線機を自作Faraday cage に入れて電波が遮断されているかで効果を判定しているようでした。(携帯やラジオの電波の遮断と実際のEMP攻撃に対する防御力が相関するのかは不明ですが)

身近にある電導性(鉄、アルミ、銅)のゴミ箱や、缶、あるいは中古のオーブンでも代用できると指摘しているサイトもありました。

海外の金属バケツのファラデーケージ 海外の紙の箱にアルミ箔貼っただけのファラデーケージ

↑;金属製バケツを流用したものや、紙の箱にアルミホイルを巻いただけのものまで。

参照;10 Faraday Cages You Can Make at Home

 

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身近なもので、本当に電波遮断するのか検証。 スマホ・携帯の電波で。

電子レンジ

家の中で、一番電磁波を防御してくれそうなものは何かと考えました。

思い付いたのが電子レンジです。

電子レンジはマイクロ波といって2.45GHz当たりの周波数とのこと。

電子レンジにスマホを入れてみて、別の携帯から電話してみました。

電子レンジにスマホ投入
↑;レンジの一番奥にセット。

電子レンジにスマホ投入 ドアオープン 着信する
↑;もちろん、ドアをオープンにしていると着信します

で、目的はこちら。

レンジのドアを閉じて再度コールしてみます。きっと着信しないはず!!。

電子レンジにスマホ投入 ドアクローズ 着信する
↑;ドア閉じたのに、な、なんと着信している!!。 数回繰り返すも結果は同じ・・・。レンジの中で光るスマホ・・・シュールな感じ。

これはがっかりな結果。電子レンジでダメだと、他はかなり厳しいのでは・・・。

しかし、勇気づけられる結果もありました。携帯の地デジ受信を試してみました

これは、電子レンジ内に入れた途端、受信しなくなりました

 

トタンの収納ボックス(MUJI製)

サイトによっては、強磁性の物質でないと、電界は遮断できるが磁界の遮断が出来ないと記載されていました。

鉄製の箱は、なかなか売っていないのですが、近くの無印良品で物色したところ一個、ちょうどよいトタン製(鉄を亜鉛でメッキしたもの)の収納ボックスが売っていました。

若干厚さが薄い気もしましたがコレでも実験してみました。

MUJIのトタン製収納ボックス外観
↑;四角いトタン製のボックス。蓋もきっちり閉まります。 インテリアとしてもレトロな雰囲気でいい感じの収納ボックス。1680円。

トタンボックス・フタ式・大 無印良品 LOHACO By ASKUL LOHACOへ

 

MUJIのトタン製収納ボックスに投入
↑;中にスマホを投入。 蓋閉めていませんがこの時点で電波4本なので嫌な予感はしますが・・・。

トタンの蓋をしっかり占めて、電話をかけてみると

あれっ、電話通じました!!。

しかし、電子レンジ同様に、地デジの受信はトタン箱の中では不可能でした。(音を聞いて判断。開けた瞬間には「圏外」と表示されていますが、数秒すると映像と音声が流れます。)

んーー。携帯の電波は出力が強いってことなんだろうか??

あるいは、この箱は密閉度が悪いのか?

銅箔テープ
↑;そこで、この銅箔テープで蓋と継ぎ目をシーリングしてみました。何気にパッケージに「高周波シールド」なる文字も書いてあります。

 

MUJIのトタン製収納ボックス 銅箔テープでシーリング
↑;こんな感じに。

期待しつつ再度電話してみると、

やっぱり電話は通じてしまいます。

携帯の電波くらいシールドできないのに、EMP兵器なんで防げんよなあ・・・きっと。

 

スチール製道具箱(MUJI製)

あきらめずに、もう一個試しました。同じく無印のスチール工具箱。

これは先ほどのトタン製よりもがっちりとした作りでおそらく厚みもしっかりありそうです。 ただし、取っ手部に小さな孔があったりして密閉度はいまいちかもしれません。

MUJIのスチール製ボックス
↑;スチール製ですが、塗装されています。がっちり頑丈は頑丈。

で、再び蓋を占めて電話をかけてみました。

結果、「電話繋がります。」・・・。

MUJIのスチール製ボックス 地デジの受信
↑;トタンボックス、電子レンジと同じく、地デジの受信は蓋をすれば不可能になりました。

MUJIのスチール製ボックス 銅箔シーリング
↑;無駄なあがきで、銅箔テープで蓋と本体の間をふさいでみましたが、効果はなく、電話は着信しました。

地デジ程度の弱い電波は遮断できても、携帯電話の電波は無理ってことなのか。

 

アルミホイル

さて、ことごとく携帯電話の電波に負けてしまいました。

戦意喪失していましたが、だめでもともと台所にあったアルミホイルをスマホに巻いてみることにしました。

100円ショップ ダイソー製 厚さ11μmのホイルです。

アルミホイル巻前
↑;スマホをアルミホイルでくるんで、

アルミホイル巻後
↑;こんな感じになって、結果として「2重巻」になっています。

あまり期待せずに電話を掛けると、

なんと、着信しませんでした!!!。

なんでだろう? 素材(アルミ)が良かったのか?

今度はアルミホイルを減らして、

「一重巻」にしたところ、今度は着信しました。

ある程度の厚さが重要なのか、2重にすることで隙間が減ったのか?

アルミホイル1重巻と他のボックスの組み合わせで試してみると。

  • アルミホイル1重巻+トタン製収納箱;通話できず。
  • アルミホイル1重巻+スチール製道具箱;通話できず。

ということは、アルミ1重巻の電波の遮断能力とMUJIのトタン・スチール製ボックスが同程度ということが推測は出来ます。(千数百円のボックスと100均のアルミホイルが同等というところが残念ですが・・・。)

MUJIのトタン・スチールボックスは電波を減衰する力は強くはないもの一定の効果はあるということかもしれません。

いずれにせよ、

11μmのアルミホイルを2重で巻けば、携帯の電波ぐらいの強さ・周波数(700-900Mhzあるいは2GHz程度)は遮断できることが分かりました。

結局、厚ければ厚いほどいいのなら、アルミホイルぐるぐる巻きが最強ってことなんでしょうか。

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My faraday cage の作成

以上の結果を基になんちゃってファラデーケージ(Faraday cage )を作ってみることにしました。

  • ベースは、上述の自分のPCが格納できる大きさのあるMUJIのトタン製ボックス
  • 内張りにアルミホイルより厚手のアルミテープ(50μm)を張り付ける。
  • その内側に、絶縁用と衝撃吸収用にウレタンスポンジを張り付ける。

制作開始しました。

アルミテープ
↑;トタンボックスを内張りする50μmのアルミテープ。幅75mmで長さ10mあります。

アルミテープ内張りしたMUJIのトタン箱
↑;蓋の裏側にもテープを隙間なく、一部重なるようにしながら張り付けました。

さらにウレタンスポンジで内張したMUJIのトタン箱
↑;さらに内側にウレタンスポンジを両面テープを使って張り込んで完成。 念のため再度スマホや携帯を収納して、通話不可能であることを確認

13インチノートPC 登山ガラケー 登山GPS 外付けHDDを格納した図
↑;13インチノートPC、登山用ガラケー、登山用GPS、データバックアップ用外付けHDD を収納したところ。

普段頻繁に使うものを収納するのは、ちょっと不便です。予備用の携帯とか、非常用のラジオ等を保管しておく用途での利用が現実的かと。

 

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まとめ

EMP攻撃や太陽フレアによる磁気嵐等に対して、個人で何かできないかと色々調べて、ファラデーケージ(Faraday cage )にたどり着きました。

海外のサイトを参照に、なんちゃってで自作してみました。

EMP攻撃における電磁波の周波数は、経時的に3Phaseに分けられて、

  • E1; 3MHz~30Mhz
  • E2; 0.3MHz~3MHz
  • E3; 30KHz~300KHz

だとありました。(参照;高々度電磁パルス攻撃の脅威 鬼塚ら より)

携帯電話の周波数よりかなり低めです。

携帯電話の周波数は、数百メガヘルツから2GHz程度とされており、それの遮断・低減をもって、EMP攻撃を防御できるとは断言できないです。

また、おそらく本物の攻撃時の電磁波の「強さ」もとてつもない物だろうと想像できます。

そう考えると、今回自作した箱がはたしてどの程度有効なのかは疑問符だらけではあります。

しかし、核爆発の記事、化学兵器の記事でも考えたことですが、Marginalな領域においては、10分の1~100分の1でも電磁波を減衰できれば、もしかしたら意味があるかもしれません。

以下、検証したわけではないですが、「金属の箱」という観点で役立ちそうなものを挙げてみます。

 

  • 金庫;金属(特に鉄製)のモノであれば、おそらく分厚ければ分厚いほど効果があると思われます。 手提げ金庫レベルでも少しは効果がありそうです。

 

  • 金属製ゴミ箱・収納ケース・バケツ;今回作ったのもこれですが、かなり分厚い作りでないと有意な減衰効果は得られないのかもしれません。衣装ケースレベルならかなり大型のものまで収納できそうです。

 

  • 金属製キャビネット・ロッカー;オフィス用の家具などはスチール製が多いと思います。これらも応用できるかもしれません。が、通気用の穴は綿密に埋める必要ありそうです。