確定申告 マイナンバーカードとICカードリーダーを使って e-Taxでやってみました。

SONY PasoriとマイナンバーカードEC e-tax 生活
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はじめに

今回、以前から気になっていた電子申告制度である「e-Tax」を使って申告してみることにしましたので経過を記載してみます。

社会人になって以来、基本的に勤め人でしたが、毎年確定申告をしてきました。

これまでは国税庁のHPの「確定申告書作成コーナー」を使ってWeb上でデータ入力し、PDFを作成。それを印刷したうえで必要書類を添えて税務署に提出するという流れでした。

しかし、最近はICカードリーダーも2000円~程度で購入できます。マイナンバーカードを持っている方にとっては、税務署で出向く必要がなくなり、かなりの手間が省けて便利だと思いました。

 

今回実際申告してみて気付いた点は以下のような感じです。

  • e-Taxで交付されるパスワードや識別番号に加え、マイナンバーカード交付時の4つのパスワードもあり、混乱する。
  • ICカードリーダーのハードウエアとしてのセットアップは簡単。しかし、マイナンバーカードを用いたe-Taxにおける事前準備の行程数は結構多い。(が、行き詰る要素は少ない。)
  • 一部メーカーのスマホはICカードリーダーとして使える!。
  • 最近はクレカでも納税できる。(が、0.73%の手数料がかかるので、ポイントは相殺されてそんなにはお得ではない。)
  • インターネットバンキング納税を選べば、納税もオンラインで完結できる。

 

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電子申告「e-Tax」を行うための準備と必要物

国税庁のHPの「確定申告特集」>「e-Taxで申告するには」>「e-Taxをご利用になる場合の事前準備」でに詳しく記載があります。

参照;「国税庁のHP」>「確定申告特集」>「e-Taxで申告するには」

e-Taxをご利用になる場合の事前準備 H29

上記記載の通りですが、大まかな流れは、

  1. 自分のPC環境の確認(OSやブラウザが対応しているか。)
  2. マイナンバーカードの取得(自分はすでに取得済みですが、未取得の場合は結構面倒だと思います。)
  3. ICカードリーダライターの準備(購入しました。 一部のスマホにおいてはNFC機能とアプリを用いてリーダ・ライターの代用とすることが出来るようですが、残念ながら自分の機種は未対応でしたので新たに購入。しかしICカードリーダーは2000円程度から入手可能です。)
  4. 事前準備セットアップ;「事前準備セットアップファイル」をダウンロードしてセットアップします。指示通りに実施し、問題なく終了しました。

 

順番に見ていきます。

1.自分のPC環境の確認(OSやブラウザが対応しているか。)

e-Tax 推奨環境 H29

国税庁HPより

Windowsの場合、OSは7以降が推奨。 ブラウザはなぜかIE推奨ですが、Window10ユーザーの場合は、新たにインストールしなくても「Windows アクセサリ」の中に「Internet Explorer」が入っています。(Microsoft Edgeや、Chromeは使えないことになります。)

PDFの参照ソフトも「Adobe Acrobat DC」であり無料でダウンロード・インストールが可能。

 

2.マイナンバーカードの取得

未取得の場合、これが最大の難関かつ面倒な所かと思います。

マイナンバーカード見本

Webからの申請も可能で、証明写真をスマホで取ってアップロード出来たりするところは便利だと思いましたが、最終的には自治体の窓口に出向く必要もあり、決心しないと動き出せないところかと思います。

参照;マイナンバーカード総合サイト(地方公共団体情報システム機構)

 

自分が取得した当時は、申請が集中していたためかかなり待たされましたが、上記参照サイトによると、最近では申請してから交付通知書が郵送されるまで3週間程度になっているそうです。

 

3.ICカードリーダライターの準備

どんなリーダーでもOKというわけではないようです。「マイナンバーカード対応」である必要があります。

上述したように一部のスマホも代用できるので、一覧にあるスマホを持っている場合は新たにリーダーの購入は不要になるようです。(一覧をみてみると、主にSHARP AQUOSと富士通のARROWS、Sony Experiaの一部機種のみであり、そんなに多くはありません。iPhoneは対応していないみたいです。H30年2月現在)

ICカードリーダライタのご用意 公的個人認証

地方公共団体情報システム機構 公的個人認証サービスポータルサイト

自分のスマホは未対応でしたので、新たにICカードリーダーを家電量販店で購入。 上記ポータルサイトに掲載されている一覧PDFも参照にしましたが、店員さんに聞いて売れ筋を普通に選べばあまり問題なさそうです。

購入したICカードリーダーを使えるように、セットアップして置いてから、次の「事前準備セットアップ」へ進みます。

ちなみに自分は某量販店にてSONYのPaSoRi RC-S380を 2700円程度で入手。

SONY Pasori RC-S380 内容物

自分のWindows10環境では、USB接続するだけて自動でドライバもインストールされてほぼPlug and playで使用可能状態となりました。

SONY Pasori RC-S380 USB接続

 

 

4.事前準備セットアップ

ここからはe-Tax用の「事前準備セットアップファイル」をダウンロード・セットアップします。

e-Taxをご利用になる場合の事前準備平成29

この事前準備セットアップで、何がなされるかは以下の様に書いてありました。・・・よくわかりませんが、そういうことの様です。

事前準備セットアップの内容

ファイルのダウンロードやセットアップは特に引っかかるところはなく終了しました。

事前準備セットアップ完了

以上でセットアップは終了しました。

やっと、申告書作成へ行ける!。 と思いきやまだまだ、「事前準備」は続きます。

 

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国税庁のHPの「確定申告書作成コーナー」から申告書を作成へ進む。

確定申告書作成コーナーをインターネットエクスプローラーで開きました。

【確定申告書等作成コーナー】-TOP-画面1

申告書・決算書・収支内訳書等 作成開始 をクリックして進みます。

 

【確定申告書等作成コーナー】-etaxか書類提出か
↑;e-Taxを選択して進みます。申告書作成に行けるのかと思いきや・・・。

 

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事前準備;書面提出とe-Taxの申告書作成コーナーにおける相違点

申告書作成コーナーで「e-Tax」を選択して進んでいくとこれまでの「印刷して直接書面提出」とは異なる見たことのない画面が出てきます。

【確定申告書等作成コーナー】 利用者識別番号の選択画面
↑;これまでの書面提出では出てこなかった「利用者識別番号」なる物が出てきました。

利用者識別番号とは、e-Taxを使用するために必要な16桁の番号です。

初めてe-Taxを利用する方など、利用者識別番号をお持ちでない方は、確定申告等作成コーナーの作成の流れの中で取得することができます。
利用者識別番号は、1人につき1つ必要で、転居しても原則同じ番号を使用できます。

過去に、e-Taxをご利用された方は、過去の「申告書等送信票(兼送付書)」や税務署から届く「確定申告のお知らせ」などに表示されています。

国税庁のHPから

「利用者識別番号」はe-Taxを使用して申告する際に振り分けられるIDのような数字の様です。一回割り振られたら、ずっと使いまわすもののようです。今回頑張れば、来年以降は不要のはず・・・。

今回、初のe-Tax申告なので、右の「初めてe-Taxを行う方はこちら。」の方をクリックして先へ進みました。

【確定申告書等作成コーナー】 開始届出個人 氏名等入力画面
↑;氏名等の情報を入力していきます。

 

【確定申告書等作成コーナー 開始届出個人 納税地等入力画面
↑;続いて、住所を入力し、提出先の税務署を選択します。(郵便番号から自動的に選択されます。)

 

【確定申告書等作成コーナー】 開始届出個人 暗証番号等入力画面
↑;次の画面では「暗証番号」「納税用確認番号」といったパスワードを設定する必要があります。 後にも入力が必要になるので、メモを取る必要があります。

すべて入力すると確認画面が表示されますので、間違いがなければ「送信」をクリックします。

 

【確定申告書等作成コーナー 開始届出個人 利用者識別番号通知画面
↑;ようやく16ケタの「利用者識別番号」が交付されました。

 

SONY Pasoriとマイナンバーカード
↑;ここでマイナンバーカードをリーダーにセット

 

【確定申告書等作成コーナー】 ICカードセットしてください画面
↑;ICカード(つまり、マイナンバーカード)をカードリーダーにセットしたことを確認して「次へ」をクリックしました。

 

【確定申告書等作成コーナー 電子証明書の登録画面
↑;「電子証明書の登録」画面になりました。 この行程に「マイナンバーカード」が必要の様です。

「電子証明書の登録」? に関しては公式サイトにQ&Aが記載されていたので以下に転記しておきます。

Q;電子証明書の登録とは何ですか?

A;e-Taxを利用するためにお持ちのマイナンバーカードや住民基本台帳カードに組み込まれている電子証明書をe-Taxに登録する手続きです。
電子証明書とは、インターネットを利用したデータのやりとりにおいて、免許証やパスポートのような本人確認の役割を果たすものです。
e-Taxでは、インターネットを利用してやりとりするデータについて、電子証明書及び電子署名を用いて、以下の2点を確認しています。

・そのデータの作成者が誰であるのか
・送信されたデータが改ざんされていないこと

 

次へ進みます。

【確定申告書等作成コーナー】 ICカード認証局選択画面
↑;マイナンバーカードを使うので「公的個人認証(マイナンバーカード)」を選択して次へ進みます。

 

【確定申告書等作成コーナー】 マイナンバーカードの暗証番号入力への警告メッセージ
↑;わざわざ警告が出ます。それだけ「鬼門」なのだともいます。 マイナンバーカードが交付された際には、4種類のパスワードを同時にもらえたのですがそのうちの、最も長い16文字のパスワードを入力する必要があります。 利用識別番号を取得した際にも自分でパスワードを2つ設定しており、間違える危険性は高いところです。

 

【確定申告書等作成コーナー】 電子証明書の内容確認画面
↑;長い(正確には6-16ケタ)のパスワードを慎重に入力するとこのような確認画面が出ます。次へ進みます。

 

【確定申告書等作成コーナー 電子証明書登録 暗証入力画面
↑;今度は、利用者識別番号取得時に設定した8ケタの暗証番号を入力します。

 

【確定申告書等作成コーナー】 電子証明書登録 通知画面
↑;またまた、確認画面です。指示通り受信通知確認ボタンをクリックします。

 

【確定申告書等作成コーナー】 電子証明書の受信通知確認
↑;ようやく、右下に大きな「事前準備終了」ボタンがみえました。ひと段落です。

 

【確定申告書等作成コーナー】事前準備終了 申告書選択画面
↑;ここまで来ると、比較的見慣れたいつもの申請書作成画面です。

 

ここから先は、基本的に「印刷して書面で提出」と変わらない入力画面です。 源泉徴収票や各種控除のための書類を用意して確実に入力していきます。

 

すべて入力し終わると、以下の様に、納税方法の一覧の表示がありました。

【確定申告書等作成コーナー】 納税方法一覧
↑;ネットバンキングでも納税可能みたいなことが書いてあります。が、むしろクレカで納税できることが驚き・・・。

 

【確定申告書等作成コーナー】 マイナンバー入力画面
↑;マイナンバーに関しては2017年(2016年分)から、カードの写しの添付が必要でしたが、e-Taxの場合はWeb上の画面から入力が必要でした。(その分、添付書類としての写しの提出は不要になりました) 自分だけでなく家族全員分の入力が要求されます。

 

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いよいよ最終段階;e-Taxでの申告書送信。

データをすべて入力すると、書面提出の場合と同じく申告書PDFが作成されますので、間違いがないか確認します。

その確認用のPDFを見ていると、e-Taxを利用すると書面印刷して直接提出する場合と比較して、「書類の添付」が大幅に省略されていることが分かります。

【確定申告書等作成コーナー】 提出省略
↑;源泉徴収票や各種保険の控除書類などを、糊でペタペタ貼る必要はありません。(アップロードする必要もなし。ただし、5年間は保存義務があります。)

 

申告書PDFの最終チェックが終了したら、次へ進みます。

確定申告e-Tax 送信準備
↑;いよいよ申告も終盤戦。ここで、指示通りICカードリーダーにマイナンバーカードを再びセットしてから次へ進みます。

 

この後、再びマイナンバーカードの暗証番号や、利用者識別番号設定時の暗証番号を順次入力していくと、ついに税務署に申告書データーが送信されたという表示が出ました。

 

確定申告e-Tax 送信完了
↑;最寄の税務署名に送信されたことが確認されました。

 

確定申告e-Tax 送信票兼送付書印刷
↑;最後の行程。 「送信票兼送付書」の印刷をします。(これは、自分用の控えみたいなものです。)

 

確定申告e-Tax 送信票一部
↑;PDFの送信票の一部。申告書データを何時送信したかも記録に残ります。 送信は休日や夜間でも可能。(ただし、申告期間中でも0:00~8:30はメンテナンス)

ついに申告書の送信はすべて終了しました。

この後は、「申告書を送信した後の作業について」という画面に遷移します。実際の税金の納付等を行っていきます。

 

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後作業;申告状態の確認や実際の納付

ここでは、国税電子申告・納税システム(e-Tax) 受付システム というページを使います。

e-Tax 受付システム メインメニュー

このページは、利用者識別番号と暗証番号でログインできるページで、以下のような作業が出来ます。

  • メッセージボックス一覧;e-Taxに送信した申告・申請データの送信結果、税務署からのお知らせ等をメッセージボックス一覧から確認できます。このページ経由で納税(クレカ、ネットバンキング)が出来ます。
  • 還付金処理状況;e-Taxを利用して還付申告を行った方は、還付金の処理状況を確認できます。還付金の処理状況が確認可能になるのは、e-Taxを利用して還付申告を行ってから、2週間程度経過した日からとなります。
  • 振替納税結果;振替納税を利用された方のうち、e-Taxを利用して申告を行った方は振替納税の結果を確認できます。

まずは、「メッセージボックス一覧」を確認して、念のため申告書がしっかり受信されているかを見ておきます。

e-Tax メッセージボックス一覧1
↑;三件のメッセージのうちで、一番最近の「所得税及び復興特別所得税申告」が受付完了になっていることが確認できました。 これをクリックすると、納付方法等が記載された画面にさらに進めます。

振替や現金でも納付可能ですが、せっかくの電子申告e-Tax、なんとなく、クレジットカードあるいはインターネットバンキングで済ませたい気分です。

e-Tax クレジットカード納付
↑;クレジットカード納付を選ぶ場合は、「国税クレジットカードお支払いサイト」で納税。

e-Tax 電子納税
↑;インターネットバンキング納税をする場合はこちらのボタンをクリック。

インターネットバンキング納税を行うには、取引銀行のインターネットバンキングの申し込みが済んでいることが前提です。

クレジットカード納付と悩みましたが、手数料(納税額から自動計算してくれます。)が結構かかるためポイントと相殺してもお得にはなりませんでした。そこで、今回自分は「インターネットバンキング納税」を選びました。

インターネットバンキング納税ボタンをクリックすると、金融機関選択画面を経て、自分の取引銀行のサイトのログイン画面に誘導されます。

自分が使ったみずほ銀行の場合、「みずほダイレクト Pay-easy(ペイジー)税金・料金払込みサービス」 に誘導されました。

銀行のIDやログインPWを入力すると、振込先税務署や口座番号、納税金額等はすでに自動で入力されており、簡単に振込終了できました。

振込手数料も0円で済みました。

 

これで、電子申告⇒納税 すべてオンラインで完了できました。やれやれ。

 

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まとめ

ICカードリーダーとマイナンバーカードで、インターネット経由で確定申告をしてみました。思ったより簡単でした。 国税庁のHPで、ほぼ毎年確定申告をするのに慣れている方にとっては便利だと思います。(逆に、めったに確定申告しない方はむしろ面倒かもしれません。)

ハードウェア(ICカードリーダー)は、安価でセットアップも楽勝。

e-Taxのための事前準備(セットアップファイルのダウンロードとインストール)も若干時間はかかりましたが、難しく感じるポイントはありませんでした。

直接税務署に出向かなくてよいというメリット以外の、e-Taxでの大きな利点は、各種添付文書の提出が省略されているという点でした。

今後、マイナンバーカードとICカードリーダーを使って、在宅で住民票が取れたり、転入・転出届が提出できたりすれば便利だよなと思うのですが、どうなんでしょうか。