はじめに
以前、職場用の防災袋にMAGLITE製のMINI MAGLITE LED 2AA を購入。(記事はこちら) LED化されたMagliteを買うのは初めてで、その明るさに感激。
今回、家族用に持ち歩ける(キーケースにつけたり、小さなカバンに入れたり)できる大きさの防災用の小型のLEDライトを検討することにしました。
結果、
- USA; Maglite SOLITAIRE
- ドイツ; LEDLENSER P3
を購入して、比較してみました。
結論としては、どちらかが圧倒的に優れるというよりは、用途や特徴に応じて選べばよいかなというところです。少なくともどちらかを選んで失敗ということはなさそうですが、
- 軽量さ、防水性能なら MAGLITE SOLITAIRE
- 照射時間、光学機器としての精緻さなら LEDLENSER P3
かなと感じました。
LEDライト;Maglite SOLITAIRE と LEDLENSER P3 のスペック
今回、LEDライトに求めた要件は上述した通りですが、
- 小型(キーケースやキーホルダーの装着できるレベル)
- 一定の防水性能
- ある程度頑丈であること(これは基準難しいですが)
といったところです。
以前から「MAGLITE」の製品を使っていたので、MAGLITEのSOLITAIREはすぐに候補に挙がりました。
さらに今回は、よく似た価格帯、よく似た大きさでドイツのLEDLENSER社のP3も購入してみました。
LEDLENSER社はMAGLITEの創業1955年と比較すれば若い企業ですが、それでも1993年創業で、すでに長い歴史があります。
またLEDLENSER社はMAGLITE社同様に、警察・軍といったプロへの納入実績がある点も惹かれるポイントです。
以下に、公式サイトや取り扱い説明書から拾ったスペックを示します。
↑;これをみるとよく似たスペックではありますが、軽量さや防水性能ではMAGLITE SOLITAIREが有利です。照射時間は明るさとのトレードかもしれませんが、LEDLENSER P3が有利と思われます。
MAGLITE SOLITAIRE の実物
今回はネットで購入。
実売価格は1700円前後でした。
↑;MAGLITE SOLITAIREのパッケージ。 これは「ブリスター」パーケージでいわゆる簡易的包装。 ギフトに使うならば「BOX」仕様も利用可能。 単四電池と、ストラップが付属しています。上述しましたが、IPX7 はかなりの防水性能になります。(1mの深さに30分つけても大丈夫のレベル)
↑;本体各部の名称や、取り扱い方法がかかれた多言語の取扱説明書。 日本語表記もちゃんとあります。 10年保証と書いてあります。
↑;MAGLITE SOLITAIRE本体と100円玉。 LEDLENSER P3と異なり、ヘッド部も本体も同じ太さでスマートな造り。 カラーはシルバーですが、その他4色合計5色から選べます。
↑;テールキャップを外して、本体に単4電池を入れたところ。 キャップにはゴム製のOリングが装着されています。IPX7相当の防水性能の要。
↑;MAGLITE SOLITAIREのLED素子部分。 本体直径が12mm程度ですから、発光部は1-2mm程度でしょうか。
↑;MAGLITE SOLITAIREのヘッドを外した状態で点灯。 別のもう少し大きくて古いモデルではキャンドルモードとして説明書にも記載があったような気がしますが、SOLITAIREの説明書にはこの使用方法は記載されていないので、非推奨かもしれません。
↑;ヘッド部を回すことでスイッチが入ります。 さらにまわすことでフォーカスの調整が可能。 上級モデルのように、素早く回すことで省電力モードや、フラッシュモードになったりはできません。
↑;さて、明るさの比較のために、自宅にあった単2電池2本を使用する一般的な懐中電灯と比べてみます。
↑;明るさに関しては、同じくらいかむしろMAGLITE SOLITAIREが明るく感じます。 (もちろん、電池の持続は大型懐中電灯が勝るでしょうか。)
↑;キーケースにMAGLITE SOLITAIREを収納してみました。 隣の青いのはマルチツール(Letherman PS4)です。
LEDLENSER P3 の実物
MAGLITE SOLITAIREと同じく、ネットで購入。 実売価格は1800円前後。
↑;LEDLENSER P3のパッケージ。 黒い化粧箱で届きました。 値段の割に高級そうなパッケージです。
↑;LEDLENSER P3の内容。 MAGLITE SOLITAIREに比べると盛り沢山な感じです。
↑;LEDLENSER P3の取り扱い説明書。 イラスト中心で分かりやすいです。
↑;LEDLENSER P3のテールキャップ(エンドキャップ)も回転させて外します。 電池もSOLITAIREと同じ単4乾電池一本で作動します。 ヘッド部が本体よりも太く「懐中電灯らしい」形状となっています。
↑;LEDLENSER P3のテールキャップ(エンドキャップ)の端には押し込み式の電源スイッチがあります。押す度に「On」「Off」が切り替わります。 キーリングも結構しっかりしたものが付属してきます。
↑;自分は使いませんが、ズボンのベルトに装着可能なホルスター式のポーチが付属しています。 結構かっこいいとは思いますが。 これ以外には、ポケットクリップも付属していましたが、自分の用途では不要。
↑;LEDLENSER P3のヘッド部。 ヘッドを回転させて電源On Offとフォーカス調節をするMagliteとことなり、LEDLENSER P3ではヘッド部は前後方向に片手で動かすことによって迅速にフォーカスできます。 また、ヘッド部のカバーはただの透明な板ではなく凸レンズとなっており、リフレクターと合わせて光軸がキレイにまとまるようです。(The advanced focus system, Rapid focus)
↑;MAGLITE SOLITAIREと異なり、ヘッドは外れないのでLED素子を直接見ることはできませんが、凸レンズの奥にLED素子が見えます。
↑;LEDLENSER P3の保証。 5年(7年)の保証が効きます。
↑;LEDLENSER P3の実際の点灯状態。 フォーカスの調整は非常に楽です。(Rapid focusを名乗るだけのことはあります。) また、光の辺縁がシャープです。
MAGLITE SOLITAIRE とLEDLENSER P3の比較
以降は、いくつかの事項を直接の比較してみた写真です。
↑;パッケージの比較です。 MAGLITE SOLITAIREはチープに見えますが、プレゼント用box仕様もあるそうなので大差なさそうです。
↑;大きさです。 どちらも小さいですが、MAGLITE SOLITAIREが一回り小さめ。特にヘッド部がすっきりしています。
↑;両者点灯時です。 これはフォーカス次第で何とも言えないのですが、明るさは互角に見えます。 ただし、LEDLENSER P3のフォーカス性能がやや高そうで、MAGLITE SOLITAIREは光軸周辺もぼんやりと明るくなります。(結果として光量はMAGLITE SOLITAIREのほうが大きいのかもしれません。)
↑;もう少し厳密に比較してみました。 上段がMAGLITE SOLITAIRE。 下段はLEDLENSER P3。 左列はフォーカスを最大に収束させたところ。右列は最大に拡散させたところ。 やっぱりLEDLENSER P3が、「くっきり感」があります。
↑;ヘッドやレンズ周りの比較。 MAGLITE SOLITAIREではリフレクターの手前は、平坦な透明カバーですが、LEDLENSER P3は凸レンズとリフレクターで光学系が構成されています。
さて、重量ですが家にあるキッチンばかりで計測してみました。(かなりいい加減な計測ですが)
- MAGLITE SOLITAIRE(電池、ストラップ込み);約25g
- LEDLENSER P3(電池、キーリング込み);約40g
操作性に関しては、両者ともに甲乙つけがたい。
- MAGLITE SOLITAIRE;電源、フォーカスともにヘッドを回転させる方式。
- LEDLENSER P3(電池、キーリング込み);電源はテール部のスイッチ。フォーカスはヘッド部の前後移動方式。
どちらも慣れれば問題なさそうです。
まとめ
キーケース、あるいはキーリングにつけて気軽に持ち歩ける防災用としての小型LEDライトを購入。
MAGLITE SOLITAIRE、LEDLENSER P3ともに価格は2000円弱と比較的お手頃です。 甲乙つけがたいですが、最初に述べた通り、
- 軽量さ、防水性能なら MAGLITE SOLITAIRE
- 照射時間、光学機器としての精緻さなら LEDLENSER P3
だと思います。 我が家では家族に前者を、自分が後者を使うことにしました。小型で安価な製品ですが、どちらを購入しても金属削り出しのしっかり感があり、自分としてはとても気に入っています。