はじめに
前回記事に引き続いて、今回は防災用の「懐中電灯」の話です。
(防災用グッズとしてのマルチツール;LETHERMANN SQUIRT PS4の記事はこちら)
地震・戦争に備えて自宅には防災用品を人並み程度には揃えていますが、帰宅困難時等を想定した職場での被災をあまり想定していませんでした。
そこで、職場用に簡易版の持ち出し袋を作ろうと思い立ちました。少しづつ、グッズを揃えています。
その持ち出し袋に装備する懐中電灯として、
MINI MAGLITE LED 2AA
を購入しました。手持ちの15年位前の製品と比べて
- LED化で驚くほど明るい。
- 点灯モード(100%、25%、点滅、SOS)が選択できる。
といった点でかなり進化していました。
追記;キーケースに装着できるLEDLENSER P3とMAGLITE SOLITAIREを購入比較してみました。よろしければご覧ください。(記事はこちら)
追記;防災用に両手が空くメリットがあるヘッドランプを検討してみました。
Mag Instrument社
MAGLITEを製造するMag Instrument社は1955年、Anthony Maglicaがアメリカで作った会社。
初代MAGLITEは1979年に発表されたとのこと。
警察や軍隊にも納入されるタフなフラッシュライトの代名詞として知られています。
アメリカの映画やドラマなんかでも、「警官が夜間、駆け付ける際等に持ち歩いている場面」などで頻出の超有名フラッシュライト。
最近は時代の流れに従ってMAGLITEもLED化が進んでいるようです。
自分も、LED化される前の白熱電球版(今もClassicとしてラインナップにあります。USAサイト)の単4電池(AAA)使用のMINI MAGLITEを使用しています。(確か、2000年頃に購入したような。) 当時も、アルミ合金製で、きっちり作られた頑丈な「道具」という雰囲気に惹かれて選んだ記憶があります。
また、MAGLITEは予備部品がしっかりそろっているところも特徴だと思います。防水性を維持するためのO-リング(パッキン)とか発光部のレンズなんかも損傷したときに購入して自分で交換できます。長く、メンテナンスしながら使っていける製品だと思います。
MAGLITEの製品ラインナップ
MAGLITEの代表的な形状といえばコレ。
丸い棒の先に膨らんだヘッド(電球・LED部)の付いた「マッチ棒」みたいな形です。(この古典的形状以外の製品もあります。)
MAGLITEの製品はサイズ別に大まかに以下の様にカテゴライズされています。
- FULL SIZE…単1電池を使用するデカいヤツ。700gクラス。これはもはや「武器」としても使えます。
- MID SIZE…単2電池使用の中間仕様。 400-500gクラス。
- COMPACT…単3(2AA)電池あるいは単4(AAA)電池仕様の小型タイプ。前者は100g前後。 後者は50g前後。・・・「MINI MAGLITE」シリーズ
上記以外にも「TACTICAL」シリーズや、キーホルダーに装着できるレベルの超小型「SOLITAIRE」シリーズもラインナップにあります。
こうやって見てみると、最小モデルと最大モデルで重量比10倍以上もあることになります。
また、最近の製品はLEDが主流ですが、Classicシリーズとして白熱球版も製造は続ているみたいです。
さらには、操作・発光パターンもLED化に伴って、以前の様にOn-Offだけでなく光量の調整が出来たり、点滅やSOSモードが可能になっていたりします。
防水性能はほとんどの製品がIPX4レベルです。(浸水させるのはダメですが。)
- もはやサーチライト(あるいは金棒)なFull size
- 「懐中電灯」のイメージに近いMid size
職場の防災持ち出し袋用のMINI MAGLITE
今回の防災持ち出し袋は職場用。設置にあまりスペースがありません。
ということで、あまり大きな懐中電灯は今回は候補対象外です。
アメリカのドラマなんかで出てくる警棒位のデカさのある(MINIではない)「MAG LITE」も一度は使ってみたかったのですが、大きさもそうですが、機能的にも明らかにオーバースペック(ものすごく明るく、ものすごく長い照射距離)。
適度な大きさの MINI MAGLITEシリーズの
MINI MAGLITE LED 2AA にしてみました。
MINI MAGLITE 2nd LED 2AA
↑;目立つ「赤」にしてみました。 電池とベルトホルスターが付属。
↑;ベルトホルスターに入れたところ。シンプルなつくりですが丈夫そうです。いざというとき素早く取り出せます。
↑;ネジを回せば簡単に分解・組み立てできる仕組み。各接合部にはゴム製のO-リングが付属しています。各接合部はピタリと隙間なく作られており高質。
↑;左は新しいLED発光部。基盤にLED素子が乗っかっています。 右は約15年前の白熱球タイプ。豆球です。
↑;通常(High)モードで点灯したところ。右は、古い電球タイプのMINI MAGLITE。色合いも違いますが、圧倒的な光量・明るさの違い。 これだけ明るいのに電池の持続は逆にLEDが長寿命です。
同じ電源(AA;単三電池)を使うMINI MAGLITEで比較してみると(USAのサイトから引用)
- MINI MAGLITE AA LED;97ルーメン 5253cd 持続;Highで11時間
- MINI MAGLITE AA 電球;14ルーメン 2305cd 持続;5時間15分
このように、大きな性能差があります。
↑;ヘッドを回してHi⇒戻してOff⇒素早く再度Onにすると「Low」モードで点灯します。LOWでも十分明るい。しかも持続時間は32時間にまで延長します。
↑;ヘッドをはずして、それを土台にして本体を差し込めば「キャンドル」の様に周囲全体を照らせます。・・・ただし、キャンドルのような柔らかい光ではなく、強力に周囲をてらす「照明」です。直視してしまうと眩しいです。
↑;古い電球版MINI MAGLITEのテール部分。 あまり屋外に持ち出さず丁寧に使ってきましたが、傷も付いてきました。 しかし、むしろ多少の傷はかっこよく見えるのがMAGLITEの良いところではないかと。
↑;旧単四電池版MINI MAGLITEも、新しい単三電池版MINI MAGLITE LEDも両者ともに小さくで片手で楽に操作可能です。
(ちなみに、旧電球版をLEDのアップグレードできるサードパーティ製のLED素子がAmazon等で売ってました。LED版のあまりの明るさを目にして、少し気になります。)
まとめ
職場用防災非常持ち出し袋(帰宅困難対策)に配置する懐中電灯として
MINI MAGLITE LED (AA;単三電池2本使用) を入手しました。
Heavy dutyなフラッシュライトは他社ブランドも沢山出ていますが、もはや古典的ともいえるMAGLITEのアルミ合金削り出しの質感と剛性感が、「信頼できそう」に感じます。 「道具」って感じがやはり良いです。
あくまで「万が一の備え」なのであまり高価なものを揃えても意味がないという考えもあるでしょうが、一方で、「万が一の時」に使い物にならなければそれも意味ありません。 万一が来ないことを祈ります。