田舎の中高一貫校⇒都内の公立中学へ転校⇒高校受験の経験 その2 各高校の説明会巡り

関東有名高校説明会巡り生活
スポンサーリンク

はじめに

40歳を過ぎて、家族で都内で生活をすることに。

子ども達も大きく環境が変わりました。

特に上の子供は

  • 地方の中高一貫校を受験・・・中1・中2と在籍。
  • 中学3年の春のタイミングで東京に引っ越すことになり公立中学(区立)に転校。
  • そして、今度は再び高校受験。

となり、結構大変です。

何も知らない地方出身の親子で首都圏の高校受験に挑みました。

前回は、都内公立中学への転校と地方出身者が感じた大手進学塾の印象を記事にしてみました。

今回は夏~秋にかけて多く開催される各高校の入試説明会・進学相談会に行ってきましたのでその様子を記事にしてみます。田舎者の好奇心でいわゆる有名私立付属とか、国立とか知名度の高い高校を見てきました。

まあ、一番の衝撃的出来事は、埼玉県のおける私立高校の「合格確約システム」ですかね。最初、意味わかりませんでしたから・・・。

スポンサーリンク

公立・私立・国立の各高校の進学・入試説明会へ出席

さて、各高校の入試・学校説明会が夏~秋にかけて開催されてきます。

地方から出てきて東京・関東地方の高校に関しての知識はほとんどありません。

子供の学力から推定して「合格しそうな高校」を見て回るのもよいのですが、せっかく東京に来た我々家族。

こんな機会にしか有名な高校の見学はできないわけで、子供そっちのけで見学にいくつか行って来ました。

以下の高校のチョイスは主に、「田舎者」が「名前を知っている高校」を選んだだけなので選び方にポリシーがないです。が、地方出身者にとっては土地勘を得る良い機会だということもあって時間を見つけては頑張って出席してきました。

高校の入試・進学説明会の総論

説明会とは何か? ですがこれは特に詳しい説明はいらないと思いますが、自分が行ってきた説明会の大体のパターンというか、総論的なことを記載しておきます。

  • 大体は休日(週末)に開催される。
  • 夏~秋にかけての開催が多い。
  • 一日に複数回、かつ何日かに分けて開催されることもある。(が、得てして有名校は強気なので日時が限られる印象。)
  • 予約なしで当日来てください。という高校もあれば、ウェブ予約が必要なところもある。はたまた、びっくりするのが往復はがきでの申し込み方法を採用している高校もある。
  • スリッパ持参が必要なところもあれば不要なところもある。
  • 人数制限があることも多いので要注意かと。(2名とか)
  • ほとんどの説明会において校舎内の撮影や説明会の内容の録音は禁止。
  • 説明会と同時に願書販売を実施してくれている高校もあり。(最近はネット出願も増えましたが。)
  • 説明会に出席したからといって直接的な試験問題の重要ヒントを教えてくれたりは勿論無い。
  • 体育館や講堂で講演形式で開催され、その後希望者は校内の施設見学などが可能ということが多かった。

早稲田大学本庄高等学院 7月行って来ました。

妻は都立高校の見学にすでに一回行っていましたが、自分にとって初めての学校説明会がこの高校でした。

はるか遠方の田舎出身の我々としては、まず驚いたのが早稲田の付属高校が複数あってしかも都内だけではないということ。

  • 早稲田大学高等学院・・・練馬区・・・附属校(ほぼ100%が早稲田大学進学)
  • 早稲田大学本庄高等学院・・・埼玉県 附属校(ほぼ100%が早稲田大学進学)
  • 早稲田実業学校高等部・・・国分寺市 系属校
  • 早稲田中学校・高等学校・・・新宿区  系属校(高校入試はなし。)
  • 早稲田渋谷シンガポール校・・・シンガポール 系属校(中高一貫ではない高校)
  • 早稲田摂稜中学校・高等学校・・・大阪府 系属校
  • 早稲田佐賀中学校・高等学校・・・佐賀県 系属校

こんな感じで日本全国に早稲田の中学とか高校が点在していたなんて・・・全く知りませんでした。

さて、今回はこの中の埼玉にある早稲田本庄高等学院に行って来ました。つまり附属校なので、ほぼ100%早稲田大学に進学できるところが強みです。 また、他の付属・系属校との相違点としては、「中高一貫校ではなく、高校だけ」ということも要注意です。

東京駅から新幹線で約50分弱で本庄早稲田駅に到着します。そこから徒歩で10分強。 正直遠いです。 周辺は田畑や山林が多く高いビルはありません。

本庄早稲田駅自体も、その名前の通り早稲田大学の多額の寄付で作られた模様。

早稲田本庄駅 寄付額一覧

↑;寄付額はトップの7億円!

さて、埼玉の広大な敷地に広がる早稲田本庄高等学院ですが、自然に囲まれて環境は良好ですし、遠方からの通学が困難な場合には寮も用意されており安心です。

ちなみに我が息子は制服が嫌いでして、当学院には制服がないのも好印象。

さて、説明会自体は一般的な進行で進みました。

  • 体育館で開催
  • 学校代表(校長)の学校説明
  • 入試情報
  • 応援団とチアリーディング部によるパフォーマンス
  • 一部優秀な生徒のプレゼン

以上のような感じで無難に進行しました。

正直にいうと、応援団が歌った早稲田の校歌(早稲田の高校では、早稲田大学と同じ校歌と教えてくれました。)の

「わせだー↑、わせだー↓、わせだー↑、わせだー↓、わせだー↓、わせだー↓、わせだー⇒」の歌詞とメロディーだけが強烈にのこって、偉い先生の話はあまり記憶にありません。すみません。

自分が持った印象は以下のような感じ。

  • 広大な敷地にさすが早稲田の立派な施設。
  • 「高大一貫教育」を謳い、大学入試が無い分を研究や第二外国語の授業に充てるなど大学附属校ならではのメリット。
  • 大学受験がない代わりに「卒論」の制作が必須になっている点。
  • 部活動に力を入れている(ということをアピールしている?)。
  • 学校説明会で父兄に向かってプレゼンするような優秀な生徒はどこに行っても優秀なので(以前、息子が言っていた中高一貫校での経験談。)、立派だなあとは思いつつこの学校に入ればこんな生徒になれますよとは短絡的には思えなかった。(ひねくれているかも知れませんが。)
  • 大学受験を避けてでも、すでにやりたいことが決まっているような意識の高い生徒や、早稲田大学を強く志望する受験生にとっては良いかも。
  • 都内からの通学者も一定数はいるそうだが、自宅から新幹線を利用しての往復3時間は正直厳しい印象。
早稲田本庄高等学院 森の中

↑;こんな感じで、敷地全体が林の中といった雰囲気です。自然が豊かなのは間違いありません。

早稲田本庄高等学院 森の中の施設

↑;林の中にぽつぽつと散在する校舎等の学校の施設・建物。 空気はキレイですし、実際野生動物も多いとか。

早稲田本庄駅 新幹線時刻表

↑;本庄早稲田駅の時刻表。 新幹線は一時間に1-2本程度です。

参照;早稲田本庄高等学院公式サイト

早稲田大学高等学院 9月に行って来ました。

さて、同じく早稲田の附属校である早稲田大学高等学院の説明会にも行って来ました。

西部新宿線の「神石神井駅」から徒歩10分くらい。 西武新宿駅がJRや地下鉄の新宿駅から少し離れたところにあるので、乗り換えに意外に時間がかかりました。

早稲田本庄ほどではないですが、練馬区の住宅街の中にあり静かな環境は確保されています。

神石神井駅から早稲田高等学院へ向かう道

↑;説明会へ向かう人の群れ。1500人収容の講堂がいっぱいになるので学院までの道は大渋滞です。

上述したように早稲田本庄同様にほぼ100%が早稲田大学に進学する「附属校」です。

早稲田本庄は共学かつ制服なしで自由な感じでしたが、こちらは男子校かつ制服あり。 同じ早稲田でも少し雰囲気が変わってきます。

中学370名 高校1500名!!40人×12クラスという超マンモス校です。

人工芝のグラウンドとか、2014年に竣工したばかりの1500名収容可能な講堂など、やはり天下の早稲田大学の付属だけあり設備は立派でした。

説明会の進行は早稲田本庄とそれほど変わらず想定内。

しかし、男子合唱部?の校歌斉唱のパフォーマンスは早稲田本庄の応援団の斉唱と異なり圧巻。(早稲田本庄も立派だったのですが、いかんせん応援団です。歌が本業ではない。)

同じ早稲田なので本庄とよく似ていますが、自分が印象に残ったのは以下の点。

  • 中間テストなし。三学期制。
  • グローバルとかサイエンスハイスクール指定(最近では珍しくないでしょうが)
  • 男子校。中学があるので内部進学も当然ある。
  • 早稲田本庄や他の高校同様に、優秀な在校生のプレゼンあるが、これはどこに行ってもトップは優秀なので・・・。
  • 本庄同様に、第二外国語が売り。
  • これも同じく、卒論が必須。
  • 早稲田大学と連携しての、大学準備講座や、大学で認定される単位を取れたりする。
  • 基本は弁当持参だが、売店も食堂もある。
  • 結局、高大一貫教育とか大学受験をパスできることとか、早稲田ブランドとかをどうとらえるかが大きな問題になってきそう。

↑;正門入ってすぐの「大隈重信像」です。 説明会自体は撮影・録音禁止でした。

早稲田高等学院の願書購入

↑;当日、願書を販売していましたので、一応購入。

参照;早稲田大学高等学院公式サイト

筑波大学付属駒場高校 10月に行って来ました。

次に入試説明会に行ったのは国立の「筑波大学付属駒場高校」です。

さて、関東・東京にお住まいの方々は当然知っているようですが、遥か西の地方に住んでいた我々にとっては何となく名前は知っていたものの未知の高校でした。

東大進学率の異様な高さに関しては、さすがの田舎出身の我々も知っていたのですが、「国立」の高校なのだということは改めて認識。(そりゃ、筑波大学付属だから当たり前ですが・・・)

さて、ほとんどの説明会が予約なしだったり、予約が必要でもWebで完結できたりする中で、筑波大学付属駒場高校の予約方法は、なんと

  • 往復はがき

だれか何とかしないのだろうかとも思うのですが、上述の早稲田のようなマンモス校でもなく、予算の限られた国公立校であることから経費節減の面で仕方ないのかもしれません。

↑;渋谷から京王井の頭線で2駅の駒場東大前駅から徒歩10分弱程度でした。駒場東大前駅という名前からわかるように、東大の駒場キャンパスも至近にあります。きっと在校生たちにとっては、東大は特別ではなく「身近」な存在なのかもしれません。

さて、説明会自体は、体育館ではなく、7号館という建物の大き目の会議室のような場所で実施。(入学試験もこの部屋で実施されるそうです。) 説明会定員470名で、一家族2名までが参加可能です。

息子は制服嫌いなので、同校の「制服無し」を気に入っています。

さて、同校説明会の様子やそこで聞いた話を列記します。

  • 受付と同時に資料(筑駒ガイド)と、願書・入試要項を入口で無料でもらえます。
  • 校長先生は筑波大学の教授;当日は欠席でしたが。
  • もともとは農業高校⇒「ケルネル田んぼ」なる実習田があります。
  • ユニークな生徒が多いとアピール。 
  • ありがちだが、自立と自律 が大事と。社会にでる一歩前の時代が大事だと。
  • 学校行事が多いことも特徴と。制服なし。自由。校則もほぼ無。
  • 直面する課題に立ち向かう。 企画・運営力や個性を大事にしたい。
  • 部活17時 遅くとも18時まで。職員室がない!。
  • 学生のプレゼン;校則明文化されていないが、ガムがだめ、バイクダメ、上履きをはくことの三つだけと。
  • 売店食堂はない。弁当必要。
  • 幅広い教養を身に着けてほしい。 高1までは選択科目は少ない。
  • SSHとなってから17年の歴史がある。
  • 課題研究;必修。
  • 国際化;留学する生徒は少ない。 海外進学率も決して高くはない。しかし、応援はすると。
  • 文化祭・体育祭・音楽祭(とロードレース)が行事の柱。
  • 部活;兼部が多い。
  • 在校生曰く;上下関係は緩い。教科書を使わない授業が多い。自分で考える。一芸に秀でていることが、周りから認められる点らしい。

以下は自分が感じた(独断偏見に満ちた)印象です。

  • 昔ながらの「昭和の高校」の印象。悪く言えば保守的。海外の大学への積極的な進学支援などは、他の私立高校の方が充実している印象。
  • 敷地は比較的広い。建物や設備は新しくはない。
  • 学生も私立の説明会だとプレゼンが上手な流暢な学生がコンテストなどで活躍する話が多いが、素朴でスライドも使わないプレゼンだったことは意外だった。
  • とにかく、尖った才能の持ち主が自然にあつまってくるのだろうなとはよく分かる。 一学年160人(うち高校から40人)の内108人が東大へ進学する。
  • 早稲田・慶応等はそれぞれ70-80名合格しているが、実際に進学するのはそれぞれ10名程度と、まさに東大進学のための高校。
  • 説明会に出席している保護者も素朴。派手なブランドバッグを持参しているような人はほとんど見かけなかった。ごく普通の家庭からでも通える学費設定。
筑波大学付属駒場高校 正門からの校舎

↑;正門からの校舎。 自分世代としては「普通の校舎」の印象です。

筑波大学付属駒場高校 実習用の田んぼ

↑;京王井の頭線沿いにある実習用の田んぼ。 このような超進学校に「田んぼ」がどうしてもミスマッチで不思議な感覚です。

参照;筑波大学付属駒場中・高等学校公式サイト

開成高校 10月に行って来ました。

さて、上述の筑波大学付属駒場高校(筑駒)、麻布とともに「御三家」と称される「開成高校」の説明会にも行って来ました。

ペンは剣より強し(The pen is mighter than the sword.)で有名な校章の学校です。創立144年という歴史・伝統面でも群を抜いています。初代校長は、高橋是清。

麻布は中高一貫で高校からの入試はありませんが、開成は筑駒同様に中学の約1/3の人数が高校入試を経て入学することができる学校です。

↑;山手線 西日暮里駅から徒歩5分程度の便利な場所。武蔵野台地の端なので、敷地内は傾斜がきつく高低差が結構あります。

説明会は事前にネットで予約しておくタイプ。開始30分弱前には到着しましたが、すでに会場の半分は埋まっているほど盛況。

座席は順番に案内されて、その座席順毎に説明会後の校内見学ツアーに参加可能です。

説明会の進行自体はプレゼンビデオをみたり、校長のお話を聞いたりと他の説明会と大差ないのですが、「在校生の壇上でのプレゼン」がなかったのは意外でした。代わりに在校生はビデオインタビューに答える形での出演。

この説明会での一番のポイントはやはり校長である「柳沢先生」のトークにあると感じました。

柳沢校長はよくマスコミにも登場しますが、ハーバードで教鞭を取られた経験がありベストティーチャー賞受賞歴もあるとか。

以下うろ覚えですが、説明会で校長が語られた内容です。

  • 「なぜ学ぶのか」・・・親は先に死ぬ。親は子孫が生き残れるようにするべく教育する。⇒引きこもりや職場に馴染めずに・・・
  • 「馴染むことの重要さ」;学校教育の意味は集団・社会に馴染むことにある。 勉強だけならWebでもできるのだからと。
  • 社会的動物である人類は集団のなかで生きる。
  • 授業;知識の習得を通し、学問の学び方を身に着ける
  • 部活;個性をみがく
  • 学校行事;社会性を磨く。
  • これらの中で、開成での居場所が見つかる。

まあ、よく学校説明会では聞くような話かもしれませんが、やはり話が上手いです。引き込まれるように聞き入ってしまいます。

また、その他説明会で聞いた内容ですが、

  • 開成の教師;口を出さない、手も出さないが、目では見ている。
  • 交換留学制度は学校としては制度化していないが、年間数十人は出ている。
  • 高入生;一年間は別クラスで、数学などで追いつく(2年分を一年でこなす。)高二から3はクラス替えなし。
  • 高2にて、内部性と高入生混成クラスに。
  • 高校;合計8クラス400名に
  • 制服ありの男子校。

入試に関するテクニカルな説明が終了して、説明会自体は終了。

説明会の後には、希望者は30分程度の学校内見学ツアーに参加できます。

  • グランドは最近人工芝に。
  • 武蔵野台地と下町の境目にて、段差がけっこうある敷地。
  • これから建て替え;体育館や高校校舎。2021年秋に完成と。

で、以下は自分が感じた(独断偏見)の印象です。

  • 勉強ばかりの高校ではないぞということをアピール。実際棒倒しや学校対抗のカヌー対決など体育会系ガチンコ勝負行事もある。
  • 徹底的に自主性を重んじる;修学旅行先なども生徒が決める。
  • 「上位進学校=ガリ勉なんじゃないの。」というのは、自分のひがみ根性なのだなと認めざるを得ない高校。
  • 出願や入学手続き関連のスケジュールがとにかくタイト。 この辺りは上位高であり強気な印象。
  • 田舎者である自分としては、「こんな高校もちろん地元に無かった・・・かなわないな。」というのが正直なところ。学費は私立としては意外とリーズナブル。
開成高校 説明会 校門看板

↑;土日の二日間開催。 珍しく写真撮影禁止がうたわれていません。

開成高校 説明会 校舎新築の予定

↑;説明会の様子。 開成高校は2023年に向けて順次、校舎や体育館を解体・新築していく予定とのこと。

開成高校 説明会 人工芝のグラウンド

↑;説明会後の校内案内ツアーにて。人工芝のグラウンド。 以前は「土」のグラウンドで、校舎内に持ち込まれる泥・土埃が大変だったそうです。

開成高校 説明会 教室の様子

↑;校内見学ツアーの最後で、引率してくださった教員の方から教室にてお話を聞けました。教室は少し年季が入っているものの普通の教室。

開成高校 説明会 資料や入試要項等

↑;開成高校の説明会で頂いた資料や入試要項。2019年度から、出願はインターネットに変更となっています。

参照;開成中学校・高等学校公式サイト

慶応義塾志木高等学校;11月に行って来ました。

さて、私立大学の2大巨頭のもう片方である慶應義塾大学の付属高校の一つである「慶応義塾志木高等学校」の説明会にも行って来ました。

早稲田同様に多くの付属中学・高校や、かの有名な「幼稚舎」も持つ慶應義塾。

その中で志木高校は若干地味かもしれませんが、ほぼ100%が慶應義塾大学へ進学できるという点では、非常に魅力的。

さらに、田舎者の自分としてはとてもあこがれる「慶応」ブランド・・・。

ということで、説明会に行って来ました。

↑;志木高校は埼玉県。 池袋から30分で「校門まで」到着できるとのことですが、やはり結構な距離はあります。

さて、10時開始の説明会当日。午前9時30分に開場。その日は、同じ内容で3回の説明会が実施されました。

開場5分後ぐらいには、到着しましたが、すでに1200席の内、1000席程度は埋まっており、最終的には立ち見が出る状況に。

大学付属高校の人気ぶりが分かります。

例のごとく、覚えている範囲での説明会の様子を箇条書きにしていきます。

  • 実質一時間弱の講演。
  • 校長挨拶;校長は慶応大学の教員でもある先生。
  • 福沢諭吉 慶応義塾共通の目的の話。 「どこにでもあるような学校の一つとなることで満足しない。 日本における気品の泉源、知徳の規範となることを目指す学塾。」
  • 「塾生が、家庭を安定させ、世の中で暮らしを立て、さらには国の独立を保つことの本来の意味を明確にしたうえで、それをただ口にするだけでなく、自ら行動に移すことで、全社会の先導者となってくれることを願っている」
  • 校長は大学でも教えているので志木高生の特徴を挙げていた。すなわち、「のびのびしている。 やりたいこと、目的をもっている。」「しなやかだ。困難に直面してもやり遂げる。」「さりげないリーダーシップ;周りと打ち解ける。」「自信を持っている。」
  • 学生;生徒会長さんのお話。 しっかりとした口調だったが、無難な印象(ごめんなさい。)
  • 入試について 自己推薦40名 一般・帰国190名をとる。 内部進学者は20名程度。
  • 自己推薦については「中学生のときに、何を目指して勉強してきたか」は面接で必ず聞かれますと。
  • 4つの教育目的; 塾生としての誇りをもたせること 基礎的な学問の習得 個性と能力を伸ばす教育 健康を積極的に増進させること。
  • 以下、学校がアピールする特色
  • ①慶応大学のいずれの学部化に推薦(あたりまえだが)
  • ②本校生徒のための学部説明会や模擬講義(慶応大学での)
  • ③教職員と生徒の密なコミュニケーション; 一学年250名 日吉の3分の1の規模だが、教員は半分強いる。 レポート主体の学習(教員には負担だが、学習効果が高い。)
  • ④多様な言語の講座(24言語;外大の25言語に迫ると豪語)
  • ⑤10万平米(東京ドーム2個強の広さ)の敷地。グランドも沢山。
  • ⑥独自の国際交流プログラム
  • ⑦生徒に寄りそう柔軟な学校運営(小規模だからできると。たとえば骨折した生徒・・HR教室を4階から1Fへ移したこともあるとのこと。)
  • 理系・文系のコース分けはない。 選択科目で進める学部が決まるので慎重に選ぶことと。
  • 生徒約750人;約300人は埼玉、250人が東京23区 千葉や神奈川からもそれぞれ50~60人で通っているのは驚き。
  • 施設は新しくはないが、広いのでグランド、テニスコート、ラグビー場など広い。
  • 食堂あり。屋外だが温水プールもある。
  • 慶応大学の医学部への進学枠は7名程度という。
  • もともと農業高校からの発展。実習農園やビオトープなどがあると。
  • 出席する保護者の印象はいたって普通で、自分のような田舎者が想像する「慶応のセレブ感」は無かった。がしかし、入学金・授業料などはお高め・・・。

さて、参加しての印象のまとめですが、さすが慶応ブランド。一貫校なので人気が高まっているのか、大勢の参加者です。

早稲田本庄や早稲田学院と同様に、国際交流とか自主性とか、学校行事とかをアピールしていました。しかし、自分の印象ではあまり、早慶の差がはっきりせず、尖った個性がない印象。ただし裏を返せば弱点も少ない日本屈指の高嶺の高校ですが・・・。

慶応志木高校 学校説明会 校門

参照;慶応義塾志木高等学校公式サイト

栄東高等学校;驚きの・・・合格確約宣言・・・11月に行って来ました。

栄東高校は埼玉にある有名私立進学校。(といっても、はるか西日本出身の自分は全く存じ上げませんでしたが・・・。)

いわゆる特別進学クラスである「東・医」クラスがあって、東大や医学部といった最難関大学・学部を目指しています。

埼玉県の受験スケジュールは東京都より早く1月から始まります。都内の高校を受ける場合の腕試しというか、試験慣れのための受験としても検討できます。

しかし、今回地方出身の自分が「ビックリ仰天目玉飛び出るシステム」だとおもったのが、

「合格確約システム」

です。(これ、公言していいのだろうかと心配にすらなりますが公になっている埼玉のシステムらしいです。ちなみに、埼玉の早稲田本庄ではこのようなシステムはないそうです。)

直近の模擬試験の成績や英検等の資格試験の合格証書を持参するとなんと「合格を確約してくれる。」システム(そのまんまですが・・・。)・・・自分なりに言い換えると、模擬試験結果を基にした自己推薦試験ともいえるかもしれません。

なんじゃこれ!!!。 と当初、塾の先生から話を聞いたときは耳を疑いましたが、本当でしたので経緯をお話しておきます。

栄東高校 確約 のサジェスト

↑;Googleさんの検索窓に「栄東高校」と入力すれば「確約」の文字がサジェストされてきます。まあ、公然のことなんでしょうが・・・。

↑;栄東高校は中高一貫校ですが、高校からの入学も可能。 埼玉県のさいたま市にあります。東京駅からだと1時間弱の距離です。

さて、栄東高校は昭和53年創立の高校です。東大や医学部合格者も多い進学校。

上述の通り、西日本出身の自分は名前も知らない状態だったのですが、塾の講師の先生に紹介されて、説明会に参加してみることにしました。

さて、公式サイトをよく見ると「学校説明会」「入試説明会」の他に

「進学相談会」という会が設定されていることに気が付きます。

栄東高校 進学相談会日程

↑;栄東高校「進学相談会」の案内。複数日に実施されています。ひと枠20分間の設定です。公式サイトより引用。

  • 本校教員が受験についての具体的な質問や「合格の可能性」について個別に相談いたします。

と書いてあります。

ネットから予約して当日現地に向かいました。

「学校説明会」や「入試説明会」とことなり個別に実施するため、駅から学校までの道のりには受験生や親の姿はまばらでした。駅から徒歩10分強程度で学園に到着。

上履きに履き替えて、生徒食堂で受付を済ませます。

青い用紙(氏名や、塾の名前等がすでに記入されたた紙;下部には評定・検定(英検・数検・漢検等)を記入する欄があるが、これは先生方が記入。)をもらいます。

開始時間まで、受付で待つように言われました。

恐らく同じ時間枠の参加者をまとめて案内する方式の模様。

が、我々の時間枠は2組(自分達以外に、お母さんだけで来ている方のみ)だったようです。

校舎の一般教室に案内されると、先生(われわれは数学の先生だった。)と自分達2名で相対する形で着席して面談開始。

ここで、 受付でもらった青い紙は先生に渡します。

  • 通知表を提出(1年、2年は転校前の私立中学のもの、3年は都内区立中学の1学期分)
  • ついで各種検定;(英検、数検等)
  • ついで、模試(駿台模試等直近3回分)を先生にお渡しします。

しばしの無言が続いた後・・・・。

模試の成績を眺めながら「なかなかの成績ですね。」とお褒めの言葉。

すかさず、

「第一回、第二回のどちらかは受験してください。受験していただいた場合には、一年特待に関しては合格です。3年無料の特待が取れるかどうかは試験次第となります。」

とあっさり合格宣言。

「ただ、第一回と第二回、どちらかで試験だけは受けてください。」とのこと。(そりゃそうですよね、試験も受けずに合格はさすがにないな・・・)

「栄東より、下の高校を受ける必要はありません。」と。

「第一志望は都立ですか?」の質問をいただきましたが、「地方から出てきてよくわからないんです。塾の先生にも推薦されまして・・・。」といった感じでうやむやにお返事。

実質10分程度で面談は終了。

あとは、雑談。(過去問を踏襲しているので、少しはチェックしておいてください。とか、学生たちは活発ですとか。校庭が広いですよとか、緑がおおいとか。)

さて、あっさり合格の確約を頂きました。そのうえで、このシステム(模試などでの成績上位の生徒の「滑り止め」をあえて買って出ること)にどんな意味があるのかということです。

受験生側から考えれば、このシステムは「ものすごく大きな安心材料」になることは間違いありません。

中学受験と異なり、「全部落ちても公立がある。」というわけにはいかない高校受験においてはこの安心感は大きい・・・。

学校側のメリットはそんなに大きくなさそうですが、それでも本来実力があるのに受験当日にそれを発揮しきれなかった生徒を拾い上げることができることは悪くないのかもと感じました。

埼玉 栄東高校 校門 外から

↑;栄東中学・高等学校は、河川のほとりの広大な敷地内に建つ、きれいで大きな建物でした。地方出身の自分としては、のどかな感じは親近感があって好感持てました。

参照;栄東中学・高等学校公式サイト

渋谷学園幕張中学・高校;11月に行って来ました。

渋谷学園は、渋谷と幕張に2校ありますが、渋谷は中学からしか入試がありません。幕張は高校からの入学が可能。

千葉の私立高校では有数の進学校となります。週刊誌なんかでも結構見かけますので、田舎者の自分も知っていました。

1983年の創立で比較的新しい学校ですが、進学実績では東大だけでなく海外の大学への進学も多い高校です。

↑;東京駅からは、京葉線を使うと約50分弱で到着できます。

9時30分開始の説明会。

最寄り駅は京葉線の「海浜幕張駅」ですが、今回は、総武線⇒幕張駅経由で向かいましたので、少し歩きが長くなります。自分達の足で、幕張駅からは15~20分くらいかかる印象。

9時到着時点で着席率は40%程度でした。座席は指定方式で、受付で座席指定の用紙を渡されます。開始時にはほぼ満席に。

以下、説明会の様子を覚えている範囲で箇条書きにします。

  • 学校紹介のビデオ;インタビューに英語で生徒が答えている場面等、国際色を強調。これが売りなんだなと素直に感じた。設備・クラブ活動などの紹介は一般的。
  • 校長先生のお話。; 名物校長の田村校長。 やはり開成の柳沢先生同様に話が上手い。 「休日の時間をつぶしてきていただいてありがたい。」という挨拶がさらっと出てくる腰の低さ。
  • 慶応志木でも話に出なかったのに、なぜか福沢諭吉の話。
  • 35年前創立。 スローガンは「自調自考」 字の通りだが、自分の事を調べ・考えるの意味もあると。 大学という「学問をするところ」へ行く準備をしてもらう。
  • 1980年代創立当時の話。 プラザ合意やJapan as No.1と言っていた時代。転換点だった。 明治維新以降「国の中でどう生きるか」が教育の視点だったが、このころから国際社会でどう生きるかに視点が移った。
  • 学問をする準備・大人になる準備・・・高校生活はアイデンティティを確立する場。
  • 高校は30人×2クラス 60人。 開成と同じく高1は高校入学組だけで暮らす。高二以降は中学組と混る。
  • 高校時代;友人が全て(とても大事)。 
  • ①自調自考 ②国際人 ③高い倫理観 
  • 進路の多様性;1割が海外の大学。
  • 大学進学;文系4割 理系6割 理系の半分は医学部。 学校は生徒が作る。Teenageを大切に送る高校生活を。
  • 入試対策室長さんの話;これまた結構話が上手い。
  • 新しい学校。 面倒見の良い学校です。 よきライバルがいて、多様性を大切に。
  • 学力は当たり前。SATは良い成績であることは当たり前で、そのうえで学ぶ意欲や人柄を見てくる。(海外の大学についての話)
  • コロンビアやウィリアムズ大等が、向こうからAdmission Officerがやってきてくれるようになった。 こちらがアメリカ出張へ行くと「我々は、渋幕のことをよく認識しています。」といったことをよく言われるようになった。・・・国際色アピールは強いし他の学校よりも実際的な話を聞ける。
  • 各教科の受験説明。各教科とも、どのような能力・資質を試験で測りたいのか、その目的がはっきりしていて聞いていて心地よい説明だった。
  • 渋幕・渋渋ともにやはり「海外進学、多様性」といったところが売りなのだなと感じた。
  • 11時ぐらいには終了。以後12:30までは校内を自由に見学可能。 室内プールや、テニスコート、グランド、教室などは比較的きれいだと感じた。

以上、思いつくままに記載しました。

上述しましたが、校長を含めて演者の話が皆さん上手です。ビジョンをかみ砕いて分かり易く、具体的に提示してくれている印象です。

筑駒でも話が出ましたが生徒が何かにとりかかる「しかけ(きっかけ)」を沢山作ってくれていると感じました。(それが良いか悪いかは別として。自分としては、そういうきっかけが人工的だとしてもあることは悪いとは思わないが・・)

渋幕 説明会 校門

↑;渋幕の校門。 説明会は撮影・録音は禁止でした。

参照;渋谷教育学園 幕張中学・高等学校公式サイト

スポンサーリンク

まとめ

夏~秋にかけて多く開催される各高等学校の「入学説明会」に参加してきました。

いずれも東京・関東で一流の進学校。子供のためというよりは、自分の興味本位での参加でした。

そうはいっても、この中の高校の一つぐらいは無理を承知で「チャレンジ校」ということで受験してみてもいいかもと親子ともども感じているところです。

慶応や早稲田の付属高校の説明会の盛況っぷりは本当にすごいです。大学入試改革を控えて受験を避ける流れが非常に強いことを実感しました。

どの高校も、伝統や進学実績があり魅力的でしたが、自分的には「開成高校」や「渋谷幕張高校」あたりの説明会が一番聞いていて説得力があるなあと感じました。

ただし、息子が田舎で以前通っていた中高一貫校も、公式サイトでの宣伝やマスメディアをつかった広報は上手でしたが、内部の実情は惨憺たるものでした。

「それを言ってはおしまいよ」かも知れませんが、「結局は行ってみないと分からない。」ということになるかもしれません。が、学校の雰囲気というか、温度感や目指す保護者や受験者の様子等は、一定の指標になるかもしれません。

関連記事;田舎の中高一貫校⇒都内の公立中学へ転校⇒高校受験の経験 その3 出願と受験を終えての地方出身者の感想

関連コンテンツ
生活
スポンサーリンク
Owner 40をフォローする
40歳過ぎからの東京暮らし