はじめに
北海道小樽にある老舗温泉旅館 宏楽園 に宿泊してきました。夫婦と中高生の子供二人の4名での宿泊です。全34室ですが、そのほとんどが露天風呂付の旅館。(ですが、今回泊まったのは露天風呂無しの和室。)
- 清潔で広い館内と客室を備えた旅館
- 広くて桜がキレイなお庭(桜のシーズンだったので非常に良かった。)
- 美味しい食事
宿泊してみて、上記のような長所を感じました。
小樽地区にはあまり宿泊施設(旅館)が多くなかったのですが、気配りの行き届いた良い旅館でした。
写真中心にお宿の様子を記載しておきます。
小樽地区の宿探し
今回の旅行では北海道各所をレンタカーで回りつつ、各宿を一泊ずつするという若干あわただしいスケジュールを組んでいました。
小樽で運河や境通を観光するつもりだったので、付近に宿を探しましたが意外と小樽地区には宿泊施設が少ない(旅館)なあと感じました。
比較検討して気になったのは、「銀鱗荘」と「蔵群」という旅館。
「銀鱗荘」は、建物が非常に歴史あるつくりで、かつ高台からの小樽の夜景も素晴らしそうなところが気になっていました。
「蔵群」は、黒いまさに「蔵」といった感じの外観で和モダンなおしゃれな感じが良さそうだなあと。
しかしながら、今回の最終的なポイントは「あわよくば北海道で今年二回目の桜をきれいに見たい」という点。 ということで桜のお庭が有名な「宏楽園」決めました。
某予約サイトで大人4名 一室 でぎりぎり10万円でおさまる料金で予約を確保。
「宏楽園」は、露天風呂付客室も多数あったのですが、懐具合等の諸般の事情により・・・露天無しの和室のお部屋に泊まることにしました。(まあ、毎度客室のお風呂をメインにすることはまずないのですが・・・)
参照;小樽 宏楽園 公式サイト
参照;小樽 銀鱗荘 公式サイト
参照;小樽 蔵群 公式サイト
小樽 宏楽園;チェックイン~館内~お部屋の様子
さて、小樽での観光を終えて15時過ぎにレンタカーで宏楽園に到着。5月のGWです。
大きな道に面した門から旅館の玄関に至る道の両側には桜が結構咲いていて見物人もちらほら。気を付けながら運転して旅館の玄関に到着。
↑;レンタカーを運転して桜並木をくぐりました。東京で桜をみて約一か月後。今シーズン二回目の桜を鑑賞することができました。
↑;桜並木の奥にはロータリーがあって、その奥に宏楽園の玄関(車寄せ)に到着。華美な感じではなく、アースカラーの暖簾がいい感じの玄関です。 スタッフがすぐに出迎えてくれました。 合計34室なので、そんなに大きくなくて静かな雰囲気です。
↑;宏楽園の玄関付近のラウンジ。 ここで受け付けとウェルカムドリンクを頂きました。絨毯とウォールナットの椅子・テーブルでシンプルにまとめらえておりくつろげます。
↑;玄関脇のラウンジで。ウェルカムドリンクは、大人は冷えたお抹茶、子供はオレンジジュースを選択。 生き返ります。
↑;ラウンジを別角度から。ウォールナットのモダンな家具やテーブルが、センス良く配置。 カウンターではコーヒー等のドリンクを頂けるそうです。 右奥には茶室。 写真には写っていませんが左奥にはアップライトのピアノがあります。 我々が宿泊した日も、ジャズピアノの演奏会が夜に企画されていました。
↑;玄関付近の和室(茶室か)です。
ラウンジでドリンクを頂き、チェックインの手続きを終了後に客室へと案内していただきました。
↑;玄関にある階段の下はなんと屋内の池になっていて、結構立派な鯉が泳いでいます。 屋内の池が他にも多数設置されていていずれもとても手入れされていてキレイでした。
↑;増築をしたのか、少し折れ曲がった廊下を進みます。 最近とまる旅館は玄関で下足を脱いで以後、靴下(裸足)でお部屋までというスタイルばかり。で、廊下も畳が敷き詰められています。これが最近は当たり前なんですね・・。
↑;客室に向かう途中の廊下にもこんな感じで池が。すぐそばが畳なのが、不思議な感じ。
↑;今回の客室はロビーからかなり離れた位置。畳の廊下が続きます。和な感じが素敵です。
↑;再び屋内の池。屋内なのですが、こんな感じあちらこちらに水景が配置されています。
↑;ようやく客室に到着。今回泊まるのは「露天風呂無し」の客室です。 二階建ての建物の2階の一角にあるお部屋「すずらん」です。 ちなみにこれは客室入口の「内側」です。
↑;客室入口の段差はありません。 入り口は引き戸ではなくドアでした。 館内は静かでしたが、ロビーから遠いのでさらに静か。
↑;仲居さんがお茶とお菓子を用意してくれました。 館内の説明や夕食の時間等の説明を聞いて仲居さんは退室。
さて、室内ですが大人2名、中高生の子供2名の4人での宿泊ですが全く狭さは感じません。以下室内の様子です。
↑;小樽宏楽園 露天風呂無し和室。 玄関から次の間、その先に居間、その先に縁側が見えます。
↑;玄関から入ってすぐの4畳程度の次の間。ここには押し入れや姿見もあり。 ご覧のように荷物置き場になりました。
↑;次の間から居間を眺めたところ。 居間は10畳。 机と座椅子でくつろげます。
↑;居間の床の間やTV等広々しています。
↑;今度は逆に居間側から、次の間や玄関方向を見ています。広いし明るいです。お布団は夕食の間に仲居さんがセットしてくれるオーソドックスな方式。
↑;床の間のお花。 一輪挿しです。 行き届いた感じです。
↑;縁側です。 小さなテーブルと二個の椅子。窓はありますがベランダ(バルコニー)はありません。
↑;縁側にはポットや、急須、茶わん等のお茶セットがありました。
↑;同じく縁側に小さめの冷蔵庫。織物を掛けることでプラスチッキー感が何となく和らぐものなんだなあと。
↑;玄関脇の洗面台。 ボウルは一つでそれほど広くなく感動するというわけではないですが、必要十分なアメニティー類だと思います。
小樽 宏楽園のお庭と館内その他施設等の様子
客室で少しくつろいで、館内やお庭の散策に出かけました。写真での紹介です。
↑;照明が写りこんで醜い写真ですみません。 客室に庭園の案内図がありました。 桜並木の他にも3つの池が配されたお庭。 創業者がコツコツと造園していったとか。
玄関を出てすぐには滝が配された「鴨が池」があります。 滝は苔むして良い雰囲気に。
↑;ロータリーはバラ園になっていますが、季節外れ。 奥に桜並木。
↑;旅館の敷地の門から玄関にかけての桜並木。再掲。この並木は結構な距離があって、見ごたえがあります。 GWの序盤のこの日、7-8分咲でしたが充分に華やかでした。
↑;並木の桜はソメイヨシノだったと思います。庭園にはその他の種類の桜や梅も植えられていました。
↑;芝生の広い庭に桜を中心に植樹されています。
↑;お庭には、やや遅咲きの枝垂れっぽい桜もありました。
↑;冬に咲くわけではないですが「冬桜」。
↑;その「冬桜」の全景です。 雪のような白さから名づけられたとか。
↑;水辺に咲く黄色い花。リュウキンカでしたっけ。
↑;桜ばかりつい視線が上にいきがちなのですが、地面近くにも様々な花が咲いていました。ビオラ?とかスミレ系の花ですかね。
↑;小樽 宏楽園 の創業者; 米山 清作 氏 の胸像がお庭の片隅に。 庭園を造るつもりで土地を入手してコツコツと造園したそうです。
↑;三つある池で、最も旅館に近いのが「鯉が池」。名前の通り鯉が泳いでいました。
一通り庭園を散歩して館内に戻ってきました。
↑;館内一階の一角にある「お休み処」。 湯上り等にゆっくりくつろげるエリア。 奥にはエステルームがあり、スパリゾート的な施術を受けられるようでした。
↑;同じく湯上りの「お休み処」の様子。 カウンターとイスもあり珈琲のサービスがあります。(セルフサービスですが。)古民家調のくつろげる場所。
↑;2階の広間「りんどう」はおそらく宴会場としても使用できるようでしたが、我々が宿泊した際は卓球台が設置されており、昭和の温泉宿感も醸し出していました。 家族でわいわい楽しみました。 すずらんの隣は貸切風呂だったので、人通りがあってうるさいのではと心配していましたが、それは全くの杞憂に終わりました。
小樽 宏楽園 お食事の様子;写真中心です。
さて、夕食は一部屋3名までなら基本は部屋食です。
しかし、我が家は4名での宿泊でしたので、別室個室での夕食となりました。 部屋食も旅館の醍醐味ではありますが、最近は、プライバシーが保てるので部屋食でなくてもいいのかなあと感じつつあります。
↑;夕食を頂いたのは、ロビーと食事処の「花音」の中間あたりに位置する畳の広間。同じような12-14畳程度の広間が三つあるようでした。 テーブルとイスがセットされていました。多分最大8名ぐらいは収容可能な感じ。
↑;夕食のお品書きです。 和食が基本ですが、メインに「牛ヒレの赤ワインソース」等を選べます。 フレンチの北海道で有名なシェフの手も加わっているとのこと。
↑;前菜等。 お刺身や、ゆり根、ベーコン、ホタテ・・・。お醤油は普通のしょうゆと「粉醤油」。 乳酪豆腐という北海道らしいお豆腐も。
↑;器の中身は野菜のテリーヌ風。 ちょうど歯の治療中でここ数ヶ月間サラダ類は苦戦していたのですがこれはとても美味しくいただけました。決して生ではないのですが野菜のサクサク感が絶妙に残っている感じ。
↑;序盤の前菜類が続きます。 少量ずつ、上品な料理が続きます。盛り付け・器も美しいです。
↑;豚角やタケノコを練りこんだ饅頭のあんかけ。 タラの芽やカニ等も添えられていて、一椀ですが多様な味を楽しめます。
↑;メインの肉料理。道産牛ステーキ。歯科治療中の自分でも食べることのできる柔らかいお肉でした。きんきの塩焼きも選べましたが、子供や妻も「肉」のチョイス。
↑;最後はごはんです。 ホタテのお味噌汁も出汁が出てとても美味しい。旅館の味噌汁っておいしいですよね。 上のかごはいわゆる「ごはんの御供」的なセット。左手前の「しその実若芽」が自分としては一番ごはんが進む味でした。
↑;最後はデザート。グループフルーツゼリーとパインシャーベット。さっぱりしたお味。 お茶を頂いて食事は終了。
夕食は、量も適量で「多すぎてげんなり感」はありませんでした。(自分の場合はですが。)広い個室でゆっくりと食事ができて大満足です。 食べたりない人には追加のお料理のメニューもありましたし、お酒のメニューも一通りそろっています。
↑;朝食会場「花音」のテーブル席。庭の「鴨が池」や水車、桜、滝等を眺めながら食事を頂くことができます。
↑;朝の食事は和定食。 ジュースはセルフで好きなだけ。旅館の朝食らしいベーシックなものでしたが、やっぱり北海道というだけで全てが美味しく感じて朝からほぼ完食できました。
お風呂の様子
前述したように、宏楽園の客室のほとんどは露天風呂付なのですが、今回は風呂無し客室をえらびましたので、当然入浴は浴場に出向く形です。
大浴場は二か所あって、「森の湯屋」と「岩の湯」。
それぞれ夜と朝の入替制で男女とも両方のお風呂に入ることができます。
自分は夜に「森の湯屋」で入浴しました。お風呂なので写真はないですが、
- 透明なお湯
- 広大ではないが客室数に対して十分な広さのお風呂(内風呂も露天も)
- キレイな浴室
- オーソドックスな露天風呂(岩風呂風)
で、非常に快適でした。源泉は27度程度なので沸かして使用しているそうです。登別のような濁った硫黄臭のする「ザ・温泉」というお湯ではないですが、しっかり温まることができます。
タオル類は浴室にありますので、客室からの持参は不要。 このお風呂は、日中は日帰り客にも開放しているようです。
お風呂に関しては公式サイトに360度ぐりぐり動く画像もあるので、それを見た方が早いかもしれません。
まとめ
小樽の温泉旅館 宏楽園 の「露天風呂無し和室」に子供連れ家族4名で泊まってきました。
2014年に火災の被害(死傷者はなし。)に遭ったようで大部分を建て替えたためか、館内もキレイでモダンです。
GWの繁忙期ではありましたが、接客において不手際などを感じることはなく快適に過ごせました。
お部屋・お食事・お風呂も申し分なしでとてもくつろげました。広大なお庭の桜はやはり見ごたえがあります。雪景色の際の露天風呂もよさそうですが、GW前後の桜のシーズンがやはりおすすめでしょうか。
また、機会があれば「露天風呂付」のお部屋にも泊まってみたいところです。