登別温泉 滝の家 に一泊;静寂で上品なお宿です。お風呂も良かった。

滝の家 歩行者専用橋に掲げられた提灯 ECエリア・スポット
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はじめに

北海道 登別温泉のお宿 「滝の家」に家族4名で一泊してきました。

JR東日本の豪華列車(クルーズトレイン)「Train suite 四季島」でのツアーでもチョイスされる有名なお宿とのことでぜひ宿泊してみたかったのが「滝の家」です。

  • 登別には大型旅館が林立していますが、全30室の小規模な旅館で静かな環境で過ごせます。
  • 建物自体はごく一部古さを感じるところもありますが、ほとんどの部分は新しくキレイで快適でした。
  • お食事は、朝食も夕食も他でありがちな「これでもか!」という感じの物量感はなく、あまり大食いではない自分や妻にとってもちょうどよい量でした。 多数の厳選された料理を少量ずつという和風懐石の見本のようなおいしいお料理でした。
  • お風呂;部屋にもベランダに面したしっかりとしたお風呂がありましたが、やはり大浴場が良かったです。硫黄臭のする濁り湯と透明なお湯の2種の源泉が配された地下の大浴場、あるいは小さいですが、4階のベランダ部からお庭を見下ろす形で入浴できる露天風呂がありました。どちらも大満足です。

以下、写真中心に「滝の家」の様子を載せておきます。

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登別温泉に泊まろう・・・なら、「滝の家」にしよう!

北海道に家族で旅行に行くことにした際に、「登別温泉」を目的地の一つにしていました。

もちろん温泉でゆっくりしたいということもありましたが、「滝の家」に泊まるというのが大きな目的でした。

「滝の家」を知るきっかけとなったのはJR東日本が運行するクルーズトレイン「Train suite 四季島」です。

Train suite 四季島 では、いくつかの旅程のクルーズが設定されていますがその中で「登別」エリアの宿として「滝の家」が選ばれていました。

「子連れ4名で四季島に」というのはいろんな意味で現実的ではなかったので、今回かなり無理をしてですが一泊してみることにしました。

参照;登別温泉 滝の家 公式サイト

参照;JR東日本 Train suite 四季島 公式サイト

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登別温泉郷 滝の家 の様子

北海道旅行の最終日に一泊することにしました。

某旅行サイトで1室4名で12万円程度で予約。結果的に部屋のタイプは「AW」と呼ばれるもの。

15時チェックインでしたが、予定より早く到着してしまいました。 問題なく手続きしていただけました。

滝の家 クスリサンベツ川に囲まれて静寂な感じ

↑;「滝の家」外観です。 登別はクリスサンベツ川が流れる谷にそって旅館が立ち並んでいます。「滝の家」もそのクスリサンベツ川の側(というよりむしろ囲まれているような感じ)に立地しています。(おかげで敷地が大通りに接していないことも、静かで落ち着いた雰囲気に貢献していそうです。)

滝の家 クスリサンベツ川にかかる歩行者専用の橋

↑;「滝の家」へ向かうためにクスリサンベツ川を渡る歩行者専用の橋がありました。クスリサンベツ川は、温泉街の川らしく「硫黄」の湯の華がびっしりと川底に。自分たちはレンタカーでの到着だったのでこの橋は渡らずに宿にはいったのですが。

滝の家 車寄せ 玄関

↑;「滝の家」の玄関の車寄せ部分。派手な感じはなく和風な造りの建物と植栽。 荷物と家族を下した後は、車はスタッフが駐車場へ回してくれました。車を降りると温泉街特有の「硫黄の匂い」がして気分が上がります。

滝の家 玄関付近の水景

↑;玄関周りの水景。お手入れが行き届いていてキレイです。

滝の家 玄関内の花

↑;出迎えてくれる玄関内の大きな植木のお花。いい感じです・・・。

滝の家の玄関

↑;滝の家の玄関。ここで靴を脱ぎます。 解放感のある広い玄関というよりは、いくつかの扉を抜けて隠れ家にたどり着くようなアプローチ。

滝の家の玄関ロビーの様子

↑;滝の家の入り口ロビー付近です。 決して広くはないですが庭の景色を見ることができる広い窓。 ホテルのカウンター風のフロントはなくて、コンシェルジュのデスクのようなエリアでチェックイン。 その後、ラウンジへ案内されました。

滝の家 チェックイン時のラウンジからの外の様子

↑;一階のラウンジに案内されました。ロビー同様に裏山とお庭が見える広い窓。ここでお抹茶とお菓子を頂きました。山桜?が咲きかけていました。 まだ新緑が芽吹く季節ではなかったですが、それでも木々の景色は癒されます。

滝の家 ウェルカムドリンク 抹茶とお菓子

↑;お抹茶とお菓子。

滝の家 チェックイン時のラウンジ

↑;滝の家の一階ラウンジの別の写真です。 大人がゆっくりとくつろぐことができそうな雰囲気。 わが家族はどうやら一番乗りだったようでラウンジ独占状態。

滝の家 チェックイン時のラウンジ その2 図書やオーディオ

↑;同じくラウンジ。 ゆっくりくつろげるソファ。 オーディオ機器や本も。 真冬で身動きできないような時期でもここでのんびり過ごすのもよさそう。

さて、お抹茶を頂いたのちに、お部屋に案内していただきました。

滝の家 エレベーターも靴を脱いで 和な感じ

↑;滝の家の館内エレベーター。廊下は畳と板の間で、エレベータ内は葦??の敷物が敷き詰められています。 箱根の翠雲の時同様にエレベーター内が畳だったり和風の敷物だったりというのは自分にとっては不思議な感覚。

滝の家の客室廊下

↑;客室の廊下です。 畳が敷かれています。 スリッパははかず靴下(裸足)での移動。廊下は道路(というか、クスリサンベツ川)の側にあり、客室が山側。

滝の家 客室玄関 引き戸廊下側

↑;滝の家の、わが家族のお部屋に到着。 引き戸の入り口で玄関には鍵がかかります。

滝の家 客室玄関 引き戸 バリアフリー化

↑;客室入口の様子。 箱根の旅館・翠雲同様、段差のないバリアフリーの造り。 最近の建物はきっとこれが当たり前なのでしょう。 昔の旅館は、ここで靴を脱ぐイメージでしたが。

滝の家 客室 居間

↑;荷物が散らばった写真しかなく恐縮です。 AWタイプの客室の居間です。籐で編んだ座椅子と机。 床の間、押し入れ(クローゼット)、空気清浄機等が備え付けられています。

お部屋の説明等をしていただいてスタッフさんは退室。

滝の家 客室 居間から広縁やバルコニー方向

↑;滝の家客室の居間の山側には、掘りごたつのある広縁のようなスペースがありここにもテーブルと座椅子があります。4名がゆとりをもって座れるサイズ。そのエリアに冷蔵庫やお茶・コップ類、冷蔵庫(種類・数はそこまで多くなかったですが、庫内はすべてフリードリンク。)が設置されています。

滝の家 客室AW バルコニー

↑;滝の家のAW客室のバルコニー。 2名分の椅子もあって湯上りに涼んだりできます。

滝の家 客室AW バルコニーから客室の浴室を見る

↑;同じくバルコニー。 先ほどの椅子側から反対側を撮影。 ガラス張りの客室の浴室が見えます。個室のお風呂はガラス張りで解放感はありますが、「露天」ではありません。

滝の家 客室から見下ろすお庭 池に鯉

↑;客室バルコニーからの眺めの一枚。正面は裏山なのですが、下には鯉の泳ぐ池やそれにかかる朱色の橋等、よく手入れされた和風の庭園を眺めることができます。 山側からは滝も流れ込んでおり沢の音もかすかに聞くことができます。

滝の家 AW客室の洗面所

↑;客室の洗面所です。 2ボウルで広々。 バスローブも4名分ありましたが、結局客室のお風呂は今回は使わなかったので使用しませんでした。 アメニティー類は特に変わったところはありませんでしたが、4名分コップやハンドタオルは色分けされており誰のものかは分かりやすい仕組み。

滝の家 AW客室のお風呂

↑;AW客室のお風呂です。 木製(ヒノキ?)の浴槽は新しくきれいですしシャワーや桶も同様に清潔。 ただし、今回は大浴場がとても良かったこともあり室内のお風呂は使いませんでした。

滝の家 客室AW お風呂は温泉ではないが湧き水を加熱したもの

↑;客室浴槽の蛇口。 残念ながらAW客室のお風呂は「源泉かけ流し」ではなく「登別の伏流水をくみ上げて沸かしたもの」ですが、前述したとおり大浴場が十分すぎるほど満足でしたので、こだわらなければOKかと。「どうしても客室のお風呂に温泉がほしい!」という場合には、DWやDタイプのお部屋を選べば「源泉かけ流し露天風呂付き」になります。

滝の家 客室AW 浴衣

↑;客室備え付けの浴衣。 オーソドックスなものです。サイズ変更ももちろん可能です。 たびやタオルも十分。タオル類は大浴場に備え付けがありますので持参は不要。

滝の家 客室AW お風呂用かご

↑;大浴場へ持参する着替え等が入るかご。これも四名分・四色。巾着様のビニール袋も付属。

滝の家 客室AW 4名分布団しきました

↑;夕食の間にお布団を敷いてもらいます。 広い居間ですが、4名分を敷くとまあこんな感じ。枕はわかりにくいのですが、高さ調節ができるような仕組みになっています。

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お食事の様子

さて、お食事ですが部屋食ではありません。 完全個室の食事処で頂くスタイル。

おそらく一室2名までのお客さんは食事処「原生林」で頂くことになるのだと思いますが、我が家は4名だったので、それより少し大きめの個室が用意されていました。

滝の家 夕食 お品書き 表

↑;旅館でのお食事の定番お品書きですが、なんだが格調高い感じでした。

滝の家 夕食 お品書き 中身

↑;品数豊富でボリューム多そうですが、前述したように自分には適度な量でした。 北海道の産地が明記された素材も多数。

以下、すべては撮り切れていませんが写真で。

滝の家 夕食 前菜や食前酒
前菜、食前酒等
滝の家 夕食 御造り 泡のしょうゆ
御造り;右手前は「泡しょうゆ」 多分山芋?でのばしてあるのか?? ふかふかですが正真正銘しょうゆ味の泡です。
滝の家 夕食 十勝牛ロースト
十勝牛ロースト;添えられているソースや野菜も絶品です。盛り付けも美しかったです。
滝の家 夕食 とろ鰯 あぶり寿司
とろ鰯のあぶり寿司; 一口サイズですがこれまた美味しい。
滝の家 夕食 鰆 焼き物
鰆の焼き物;器も面白い形でした。
滝の家 夕食 お椀
お品書きによると創業者が考案したメニューとか。100年以上続いているらしいです。北海道らしく馬鈴薯が入っています。
滝の家 夕食 ご飯お味噌汁
たけのこご飯 なめこのお味噌汁 お漬物。 普通なんですが、美味しいんです。素材なんでしょうか。
滝の家 夕食 デザート
デザートです。 写真が悪いですが、オレンジ色はジュレ(いくらではありません・)

食事ですが、最初にも書いたのですが、量は多すぎることなく適量で凝った高級食材ばかりというわけではないです。しかし、素材とその仕上げ方がいいのでしょうか。 最近のお宿の食事のなかではぴか一の満足感を得られました。美味しかったです。

食事の終盤には女将さんが挨拶しに来ていただきました。天候や旅程等、差しさわりのない会話でしたが、歴史ある旅館の女将さん、気高い印象を受けました。

滝の家 朝食

↑;翌日の朝食です。 こちらも一見、非常にベーシック。 卵焼き、焼き明太子、焼き鮭、納豆、お漬物、湯豆腐など奇をてらっていないのですが、まったくスキがない感じで、とても美味しくいただけました。

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温泉・お風呂の様子

例のごとく、写真は撮れないのでこれに関してはテキストでの紹介です。

結論は、料理とよく似ていますが「基本を押さえた、登別のお湯の良さや自然を生かしたお風呂」っていう感じでしょうか。

大浴場(外湯)は以下のように2つあります。

  • 「地縁の湯」;地下にあり内湯と、露天風呂がある。
  • 雲井棟の最上階に設置された「雲井の湯」 これはバルコニーの露天の浴槽のみ。

前者が後者よりも大きいですが、全く異なる趣といっていいと思います。

まず、チェックイン後に後者の「雲井の湯」に行ってきました。

「雲井の湯」は雲井棟の最上階バルコニーに設置されている露天風呂ですが、屋上ではないので悪天候時も入浴は可能(つまり屋根はあります。)

洗い場は2か所と少なく、浴槽も8-10畳?程度で小さめ。 スクエアかつソリッドな雰囲気なので、いわゆるリゾートホテルのスパのようなお風呂です。

公式ページをにも掲載されていますが、お風呂はインフィニティープールのようにお庭(山側)にお湯が流れ落ちるかのような形で設置されています。

自分が訪問した季節はこれから新緑という時期だったので一番寂しい景色だったのかもしれませんが、「雪景色」「新緑」「紅葉」 いずれかであれば抜群の解放感だっただろうと思います。

引き続いて、夕食後には地下の「地縁の湯」に行って来ました。

こちらは、内風呂と露天があり洗い場も5-6か所(記憶があいまいですみません。)あり大き目です。

入った瞬間に「硫黄の匂い」がして、「温泉に来たぞ。」という感じを強く受けます。 内風呂は硫黄泉とラジウム泉のそれぞれの浴槽があります。 大きなガラス窓の外はすぐに池になっており、大きな鯉が泳いでいました。 ライトアップされた中で内風呂からの眺めも非常に良いものでした。

歩いて10メートル程度の距離の露天風呂も濁り湯で硫黄の匂いがしました。 お風呂までの階段にもお湯が流れて足が冷たくなることはありません。 東屋風の屋根が一部にはあるので、小雨や小雪程度ならば露天風呂を楽しむことができそうでした。

内風呂同様に、お風呂の本当にすぐそばに「鯉の泳ぐ池」が設置されていて湯につかりながら手に取るような距離で池の鯉や木々を眺めることができました。「温泉が流れ込んだら、鯉が死ぬのではないか?」という野暮ったい心配をするほど近接していたのですが、よく見ると境界にはあふれた温泉を流す溝がちゃんと設置されていました。(そりゃそうですよね・・・。)

露天は頭が冷えるのでのぼせにくく、つい長く入浴してしまいましたが、ゆっくり温まることができました。

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まとめ

北海道 登別温泉郷 「滝の家」に宿泊してきました。

全30室の、隅々まで抜かりのない丁度良い規模の宿でした。客室が山側を向いていることもあり、温泉街の賑わいからは隔離された静けさがあります。

料理、お部屋、お風呂、スタッフの対応等はとにかくベーシックというかオーソドックスなのですが、「そつない完全なベーシック」というのは実は非常に難しいのではないでしょうか。

華美な感じを排しているのに、安っぽさはもちろんなく充実感のある優れた宿泊体験ができました。 我が家の子供たちは中学生・高校生でしたので十分堪能していましたが、それより幼い子供たちを連れてくるのはこの雰囲気を維持するためには、少し難しいかなと感じました。

真冬の雪景色、初夏の新緑、秋の紅葉のシーズン等にもう一度来たいと強く思わせる宿でした。

ちなみに、フロントにお願いすると「クマ牧場」のチケットを割引で購入することができました。子供連れの方には、クマ牧場、意外といいですよ。