はじめに
文京区のマンションにも興味があったので六義園の名前自体は知っていました。
新緑の季節に訪れてみました。
大きな池と豊かな緑が印象的な日本庭園です。
追記;紅葉シーズンにも再訪しました。文末に少し写真を追加してみました。
六義園について
東京都文京区本駒込に位置する公園です。
自分は最近まで「ろくぎえん」だと思っていましたが、「りくぎえん」が正解です。
江戸時代に甲斐の国の藩主だった柳沢家が造園。明治以降は、三菱財閥の創始者として有名な、岩崎弥太郎 が購入。
昭和13年には東京都に寄付されて以後都立の公園として公開されています。
一辺が約300mの正方形に近い形の敷地ですが、出入口は二か所あります。
- 北;染井門(JR,都営地下鉄駒込駅に近いですが、普段は閉鎖されています。)
- 東;正門。駒込駅から徒歩7分。三田線千石駅からは徒歩10分。
年末年始を除いて、年中無休です。
- 開園時間;9時~17時 (入園は16時30分まで)
- 休園日;年末年始(12月29日~翌年1月1日まで)
入園料が必要です。
- 一般 300円
- 65歳以上 150円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
六義園の探索
都営地下鉄三田線の千石駅から歩きました。3A出口を目指します。
中高一貫の都立高校「小石川中等教育学校」のそばに出ます。
不忍通りを文教グリーンコートで北に渡り大通りから一歩奥に入ると、すぐに高いレンガ造りの塀が見えてきました。
↑;敷地の外、南の角です。正門への案内があります。このレンガの壁もかなり古い物らしいです。
↑;門らしきものがありますが、通用門のようで入れません。不忍通りから一本入った裏通りですが、閑静です。道路の左が公園。挟んで右側には中層のマンションが沢山。自分が歩きながら確認できただけでも、この正方形一辺の距離に「ブランズ」ブランド2棟、「ブリリア」ブランド2棟がありました。
↑;正方形の敷地の東の角の正門に到着。
↑;料金一般300円を支払います。
↑;全体の見取り図と六義園の概要が記載された案内板です。江戸時代の庭園様式「回遊式築山泉水庭」の庭園とのこと。図からもわかるように、池の面積・割合が多くなっています。
反時計回りに歩いていくことにしました。
正門奥にはしだれ桜を中央にベンチにかこまれた広場があり、周囲にはアジサイがさいていました。庭園内にはこのような感じで多種のアジサイが点在していました。
竹で出来た門をくぐると、開けて池が迫ってきます。
↑;クリックで拡大可。
芝の手入れと清掃が行き届いていています。池の中には「中の島」があり、小さな二つの丘はそれぞれ「妹山」「背山」と呼ばれています。「中の島」には橋が架かっていますが、一般客は立ち入り禁止でした。
↑;右手前が「蓬莱島」(島というか岩ですが・・・)池の奥には茶店(吹上茶屋)があります。
↑;奥に進むと「滝見の茶屋」です。茶屋と言っても壁のない東屋のような建物です。奥には落差はほとんどないですが、小さな滝があります。水の流れる音がします。
飛び石を渡って小さな流れの対岸に向かいます。
何か動いている ・・・亀でした。
↑;滝(落差はごくわずかですが・・・)です。むかしは「千川上水」から水が引かれていたそうです。(現在は井戸水とのこと)
↑;滝の奥には、土台(基礎)のみ残った建物の跡があります。昔、花見などをした建物(吟華邸)の跡地。
短い登りの奥には、かやぶきの東屋風の「つつじ邸」がみえます。
つつじ邸は、岩崎家が作った建物で焼失せずに残存しているとのこと。柱や梁が「つつじの木」で作られているという極めて珍しい物とのこと。
↑;壁はなく、景色を楽しむための建物だったのだと思われます。
↑;再びアジサイ。 園内各所に群生しています。
池の西岸にある「吹上茶屋」 疲れたので入ってみました。
↑;「冷たい」抹茶とお茶菓子のセット。¥510也。(暖かいセットもあります。)
↑;お茶を頂きながら、ぼんやり池を眺めます。天気も良くぼーっとできました。
↑;小高い丘。藤代峠と呼ばれるそうです。 六義園全体は、「紀州(和歌山)」の各名所をモチーフに造園されたとのこと。この丘も「藤白坂」という紀州の土地を模倣したとか。
↑;渡月橋。屈曲した形の白い石橋です。
↑;中の島の東にかかる「田鶴橋」。残念ながら島には行けません。
↑;明治に六義園を購入した岩崎家が作ったとされる「蔵」
↑;ほぼ公園を一周して、しだれ桜裏の門まで戻ってきました。
抹茶を頂いた時間をいれても約1時間で一周してきました。
おまけ;アジサイの写真
アジサイのベストシーズンは過ぎてしまったのかもしれませんが、まだまだ多くの種類のアジサイが咲いていました。
いくつか並べておきます。よろしければ。
アジサイというと、ぼんやりしたパステルカラーの印象でしたが、結構ビビッドな色合いで驚きました。(植物には疎いので・・・。)
まとめ
東京都文京区の都立公園、六義園に行ってきました。
庭園は、よく手入れされたいわゆる「日本庭園」でした。
あちこちにベンチも整備されておりゆっくりできます。
前述もしましたが、六義園は「回遊式築山泉水庭園」とされ、中央に池を配し、周囲を回遊しつつ鑑賞するタイプの日本庭園の形式とされます。
「築山」は「つきやま」とよび庭園内に人工的に作られた山(丘)を指します。
以前訪れたことのある「浜離宮恩賜庭園」もこのタイプでありやはり雰囲気は似ていると感じました。(浜離宮恩賜庭園訪問の記事はこちら)
六義園は山手線、三田線、南北線に囲まれた場所にありながら、周囲は住宅街に囲まれており静かな環境が比較的守られたエリアだと感じました。
地方出身者の視点からですが、文京区というと、東大をはじめとした多くの大学やその他学校、病院が多い地域で、繁華街は少なく質実剛健な街という印象です。小さな子供がいる家族持ちにとっては過ごしやすい街だと感じました。
追記;秋の紅葉シーズンの六義園
11月下旬の週末に訪問。 午前中でしたが、普段は閉鎖されている染井門も開門しており、その外までチケット待ちの列ができていました。園内もかなりの混雑でしたが、とてもきれいな紅葉でした。
↑;チケット待ちの列。といっても2-3分でチケットは買えました。
↑;藤代峠を登り切って見下ろします。ちらほら、赤いエリアが目に入ってきます。
↑;水辺に枝を伸ばすもみじ。紅葉が進んできています。
↑;山陰橋付近を含めて、六義園は北のエリアにもみじが多く、紅葉もこの辺りがきれいです。
↑;六義園の北東の角のあたりには、お店とベンチがあって、多くの人がお酒やお団子を楽しんでいました。
六義園ではライトアップもされているようです。新緑の季節も良いですが、紅葉のシーズンは全く違った趣になります。